古いクルマの近代化改修 ETC車載器を取り付ける

古いクルマの近代化改修 ETC車載器を取り付ける

「がとらぼ」の人のクルマは古い。そして、高速を使わない予定で購入して実際にそのまま使わなかったらしくETC車載器が付いていません。今どきETC無しはどうよ?ということでETC車載器を取り付けることにしました。もちろん「がとらぼ」の人はケチなのでETC 2.0対応機なんか買いません。取り付けとセットアップをカーショップなどに頼むと無駄に高いのでアマゾンでセットアップ込みで販売されているものを購入し自分で取り付けることにしました。パナソニックのCY-ET926Dの方が安くて人気があったようですが、天の邪鬼なのでワザと外して日立のHF-EV715にしました。

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ETCのセットアップ込みということで、アマゾンで注文と同時にスキャンした車検証と印刷済みの委任状をアマゾンの「店への問い合わせ」を使って添付して送信しました。FAXは使っていません。夜に注文したということもあり注文の2日後に到着しました。セットアップを行ってからの発送と考えると店側はおそろしく手際が良いといえます。

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中身はこんな感じ。セットアップ込みなのでセットアップ証明書が入っているのが普通の店での購入とは異なります。もちろん、ETC車載器本体に車両情報が入力されている筈ですがこれは目には見えません。

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左がETC車載器本体、その上に見える黄色い四角が設置用の両面テープ、右上がETC用のアンテナユニット、右下がETC車載器用の電源ケーブル(ヒューズ付き)です。

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電源ケーブルはギボシ付きの電源(+)とクワ端子の付いたアース(−)になっています。ETC車載器の電源は、接触が悪くて通電しない状態になってはいけないのでシガーソケットに挿す方式(シガープラグ)にしてはいけないということになっていますが、シガーソケット(アクセサリ)電源のラインに接続してはいけないという意味ではありません。多くの人はクルマの車内側ヒューズボックスのヒューズに接続するようですが、「がとらぼ」の人のクルマはヒューズボックスが見づらいのでシガーソケット(アクセサリ)電源の系統に接続することにしました。

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今年(2024年)の2月に小学生1年生でもできるクルマのアクセサリソケットの分岐増設で分岐増設したシガーソケットのラインをさらに分岐します。両端がキボシ付きの分岐ケーブルを2本(赤と黒)自作しました。また、ETCの電源ケーブルについていたボディアース用のクワ端子を切り落としてこちらもギボシにしました。ETC車載器の電源ケーブルは一応色違いの2本のケーブルなのでよく見れば+と−を間違えることがないようになってはいますが、赤と黒ほどわかりやすい色ではないので+の端子側にはピンクのテープを巻いて間違いを起こさないようにしました。

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自作した分岐ケーブルの片側にETC車載器の電源ケーブルを接続し、シガーソケット裏で分岐したケーブルと接続します。分岐して空いている端子にはドラレコなどを接続します。センターコンソールの下部のシガーソケット裏から出たETC車載器の電源ケーブルは運転席の足元側に出しておきます。

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「がとらぼ」の人のクルマ(の車種)はETC車載器が運転手の右膝あたりに設置されている筈です。ただし、「がとらぼ」の人のクルマ自体にはETC車載器が搭載されていません。ETC車載器が非搭載の場合はマウントだけ付けておいてメクラ板で蓋をしておけば良いのではないかと思いますが、トヨタの場合は使いみち不明のカードトレイが取り付けられています。
ETCアンテナをフロントガラス上辺に貼り付けてからケーブルを極度に曲げないように注意してAピラー側に這わせてドア横のゴムモールの中に通して運転席足元に出します。ケーブルの余りは運転席足元側で処理するべきなので運転席足元からフロントガラス側に設置するべきではないと思われます。

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フロントガラス中央近くの上辺ぎりぎりにアンテナ本体を取り付けました。黒い水玉がある部分ですが、ETCの通信には影響しない筈です。左隣のドライブレコーダーDDPAI Z50も小型ですがそれより遥かに小さいです。(32 x 32 x 15mm)
写真は暗いところで撮ったのを無理やり明るく加工したので変な色に写っています。

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同じくアマゾンで購入したETCマウントトレイです。トヨタ車用ということでトヨタの多くの車種で共用できるようです。この記事を書いている時点ではアマゾンの商品写真が差し替えられていて、写真どおりだとマウントが運転席側に大きく飛び出てしまうように見えます。また、クッションテープが付属すると書かれていますが付属しませんし不要な筈です。他所のメーカーの車種用の写真と説明を間違って掲載しているのかもしれません。(2024年2月の購入時にはこの写真と説明ではありませんでした)

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運転席足元のパネルを外してカードトレイを取り外すのが正しい手順だと思われますが、カードトレイはプラスネジ2本で留めてあることが判っているので足元側からパネル裏に手を突っ込んでOBD端子上にあるカードトレイを手探りで探し、ネジの頭を指の感触で探し出して短いプラスドライバで外します。中央寄りのネジは外すのが簡単ですがドア側のネジはやや狭いところにあるため手が大きい人にとっては手探りの作業がやや大変かもしれません。それでも足元近くのパネルを外すよりはよほど簡単です。
元々付いていたカードトレイと購入したマウントトレイを比較して大きさが間違っていないことを確認します。特にネジ穴の位置には注意です。元から付いていたカードトレイは下側に半月状の凹がある状態で設置されていました。また、左側のネジ穴横は斜めにカットされているのでこれを確認してマウントトレイの向きを同じにします。(写真の状態です)
つまりマウントトレイは下側に板がある状態で取り付けることになります。

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マウントトレイにネジが2本付属していましたが、それは使わず元々のカードトレイを留めていたネジを使ってマウントトレイを取り付けました。取り外し時と同じくドア側のネジの取り付けにやや苦労しましたが決して難しいものではありませんでした。

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マウント穴のパネルの裏側からETC車載器用のアンテナと電源のケーブルを表側まで通します。そして、ETC車載器の後側のコネクタ2つに接続し、ETC車載器背面に付属の両面テープを貼って保護シートを剥がします。ETC車載器本体の背面には両面テープの貼り付け位置のマークがありますがややカード挿入口側に寄せて貼り付けた方が良さそうです。(次)

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両面テープが途中の何かに張り付くとやっかいなので十分に注意してETC車載器本体を持ち上げながら良い位置まで収めます。足元奥側から手を入れて支えた方が良いと思いました。ETC車載器のボタン操作やカードの抜き差しが難しくなるほど奥まらないよう、逆に膝に当たるほど出っ張らないように、両面テープの保護シートを剥がす前に位置決めをしておいた方が良いかもしれません。

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このような感じで車載器本体の取り付けが完了しました。
あとは、足元に出ているETC車載器の電源ケーブルとアンテナケーブルが邪魔にならないようにうまく隠して作業完了です。このとき、アンテナケーブルは折り曲げないように直径10cm以上のループにしてケーブルタイとケーブルクリップできつすぎない程度に留めます。
写真に写っている緑と黄色のケーブルはOBDとAndroidナビをつなぐケーブルです。これもケーブルクリップで隠します。運転手が乗り降りする際に足にケーブルが引っかかるようなことがあると断線することになりかねないのでできるだけしっかり隠します。(クルマ側のOBD端子が足元のカバーぎりぎりにあるのでL型OBD延長アダプタでも使わないとどうしても少しだけケーブルが足元側に飛び出ます)

ETCを使った高速道路の走行は当然ですが問題なく行えました。ETC車載器本体のボタン操作と音声案内により高速道路の使用履歴の読み上げができます。また、車載器管理番号を読み上げる機能があるので「管理番号何だっけ?」という場合にもすぐ確認できます。安物ですが全然問題ないので嬉しいですね。

クルマの原状回復 タイヤホイールとホイールキャップを塗り直す

クルマの原状回分  タイヤホイールとホイールキャップを塗り直す

前回、タイヤを新品に交換しましたが、ホイールはメッチャ錆びた鉄チンだったので綺麗にしたいと思っていました。ついでなので傷だらけのホイールキャップも綺麗にしてタイヤ周りを新品のようにしたいです。

ホイールの塗装

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タイヤは3月に新しいものに交換しましたが、新品のタイヤが台無しなほどホイールはひどくサビています。また、いきさつは不明ですがハケでペンキを塗ったのが劣化したようになった部分があります。

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サビと古い塗装を削り落とすのはサンドペーバーでは恐ろしく大変そうだったのでスポンジ研磨剤を使用しました。ところが、ペンキを塗ったような部分は塗料が厚めな上にさらにその下にサビがあるため削り落とすより溶剤で溶かす方が正解だったかもしれません。浮いたサビは比較的簡単に取れましたが、ペンキが塗られていた部分の下のサビは深いものだったようで研磨剤で取り切れるものではありませんでした。(写真でうっすらサビ色になっている部分)
水をかけながら研磨し、洗浄後にパーツクリーナーで脱脂しました。

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タイヤとバルブを新聞紙とマスキングテープで養生しました。鉄チンホイール部分だけにプライマーをかけます。いきなりラッカースプレーで塗装するとそのうちパリパリと剥がれることになるかと思われます。

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30分間隔で3回プライマーを吹きかけました。 今回使用したプライマーは透明タイプなのでクリアで塗装したようなつややかな状態になりました。

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プライマーが完全に乾いてからつや消しのブラックのラッカースプレーを吹きかけました。これは15分間隔で3回、30cmほど離してホイールの外から吹き始めてホイールの外で吹き終わるようにすると失敗が少なくなります。新しいタイヤを装着したときに取り付けられたウエイトには何故かあまり色が付きませんでした。

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1時間おいてから、つや消しブラックの上にクリアを吹きかけました。これも15分間隔で3回です。つや消しなのにつやありになりました。とはいえ、つやありブラックのつやとは異なります。

ホイールキャップの修復と塗装

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うちのクルマは「がとらぼ」の人が貰う以前の経緯がよくわからないのですがホイールキャップが傷だらけです。段差かなにかで擦ったのかもしれませんがホイールキャップの端の方に浅いものから深いものまでガリッガリに引っ掻いています。汚らしいので気になっていました。3000円程度の安いホイールキャップを買ったら良いのかもしれませんが、自分で直したいとも思っていました。

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もっとも酷い傷がある部分です。塗装は盛大にやられていますが下地を大きく抉っている部分はそれほどでもないようです。

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耐水ペーパー#600で塗装が剥がれる程度まで削りました。樹脂ホイールキャップなので油断すると削れすぎてしまうので注意しながら作業しました。

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パテを傷に塗り込んで固まってから耐水ペーパー#800〜#1000で削って、またパテを塗り込んで耐水ペーパーで削ってを繰り返しました。凹の箇所以外はできるだけ薄く塗って細い掻き傷にパテが入り込むように塗ります。手で触って凹凸が無いようであれば終わりです。

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ホイールキャップの端が欠けている部分があるので周囲の塗料を削り落としました。

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ホイールキャップの欠けている部分にもパテを押し込み、パテが固まってから耐水ペーパー#600で周囲の形に合わせるように削って成形しました。

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ホイールキャップ表面全体的に足付けとして#1000で軽く削って塗装面を荒らしました。水洗い後に脱脂して、プライマーを吹き付けました。30分経ってからシルバーのスプレーで塗装しました。シルバーの塗料は乗りが悪くて30cm離して吹きかけると数回吹いてもシルバー色が付きませんでした。15cm離して吹くと色が付きましたが垂れやすくムラになりやすいので要注意でした。15cmの距離で10分間隔でシルバー塗装を3回、1時間乾燥させてからクリアを15分間隔で3回吹きました。シルバーを吹いただけとクリアを吹いた状態で見た目がほぼ変わらなかったので写真は1枚です。斜めから見ると写真のように少し黒っぽいムラがあるのが判ります。ただ、シルバーを追加で吹いても黒っぽいムラはシルバーのスプレーによって発生しているようで解消しませんでした。

タイヤとホイールキャップをクルマに取り付け

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塗装済みのタイヤ付きホイールを車体に取り付けました。ナットが純正のままの普通のものです。袋ナットにしたいところですが、ホイールキャップを取り付けると見えなくなる部分なので・・
ナットを締めるときに黒い塗装部分を擦って台無しにしないように少し浮かしてレンチで締めました。

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ホイールキャップを嵌めて完成です。

タイヤが新品でホイールの塗装が綺麗でホイールキャップも新品同様?なのでとても満足です。

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前回、新品タイヤにするときにBluetoothのバルブ型TPMSセンサーを取り付けました。新品タイヤはビードになじませるために空気圧高めで入っていましたが、左前・右前・左後・右後のそれぞれのタイヤを取り付ける際にタイヤを1つだけクルマの近くに持ってきてTPMSアプリのAuto Scanで取り付け予定のタイヤを選択してから、そのタイヤのバルブに空気圧ゲージを斜めに押し当てて適正空気圧になるよう空気を抜きました。TPMSセンサーは空気圧に変化があると通常の間隔以外でビーコン信号を出すようで、すぐにそのセンサーがアプリで検知されてバインドできます。空気を抜いたのでバインドと同時に空気リークアラートが音声で発報します。4つのタイヤで同様に繰り返して完了です。このやり方はTPMSセンサーに付属のセンサーIDカードを使うまでもなくバインドできるので簡単です。
このTPMSセンサーで利用できるTPMSⅡアプリは空気圧の単位でkgf/cm2は表示できないようなのでkPaで表示するようにしています。このクルマは適正空気圧が前後ともに2.2kgf/cm2なので数値を100倍した220kPaが適正値となります。4輪全て、電動ポンプで225kPaになるよう空気を入れたところこのようになりました。左前だけ227kPaですが、そのほかは224〜225kPaでほぼ揃っています。電動ポンプの内蔵ゲージと4つのTPMSセンサーでおおよそ揃っているようです。

BluetoothタイプのTPMSセンサーについてですが、TPMSアプリで使用するためにセンサーとAndroidナビ/スマートフォンで「ペアリング」は必要ありませんというかできません。Bluetoothデバイスが発するビーコンをもとにアプリで識別します。「このIDのビーコンを発するセンサーが"左前タイヤ"だ」という紐付けをTPMSアプリで行うことをバインドと言っています。

バルブキャップ型のTPMSセンサーだとセンサーを取り外さないと空気を入れることができませんが、バルブ型TPMSセンサーは普通のバルブと同様に空気を追加できるし見た目も悪くならないので良いです。ただし、TPMSセンサーの電池が切れたときにビードを落としてセンサー交換になるので大変ですが。

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