Gecko Linuxの罠

openSUSE Leap 15.0がリリースされたので試してみたがあちこち変過ぎて常用を断念。LeapはローリングリリースのTumbleweedと比べればちょっとは安定版の筈なんだけど個人的に相性が非常に悪くて悪いところに当たりまくり。少しオシャレになったところでハングアップ頻発ではお話にならない。

で、他のLinuxディストリビューションのKDE Plasma5デスクトップを幾つか試したのだけど、これらもやっぱりちょっと変。今のところPlasma 5.12とMesa 18の組み合わせでは完成度が下がるみたい。

そこで、openSUSEの古いバージョンから贅肉を取り除いてスリム&エレガントになったみたいなGecko Linuxなら古いバージョンのソフトウエアが使われているから変なところが無いかなと思ってGecko Linux ローリングリリース版(≒openSUSE Tumbleweed)のPlasma5版を入れてみた。(以前に使っていたのはGecko Linuxスタティックリリース版≒openSUSE Leap)

ところが、更新リポジトリ・パッケージの関係でGecko Linuxは現在(2018年6月2日)は凄い地雷になっていた。油断してパッケージを入れると(システム再起動後は)真っ黒なデスクトップにマウスカーソルが表示されるだけのドッグランならぬマウスランになってしまう。それを回避してまともに使えるようにするのがこの記事。暫くして新しいGecko Linuxのイメージファイルが提供されるようになったら改善される筈だけど、いつかMesaのバージョンが上がったときにまた同じようにトラブる筈なので備忘録として残す。

インストール時の罠対処

Gecko Linuxのインストーラーはパーティションの設定だけが意地悪で他は普通。パーティションの指定の画面になったら「手動」を選び、「新しいパーティションテーブル」で全消し、MBRを指定。そしてリストの「未割当」を選んで「作成」からbtrfsで40GB程度取ってマウントポイント / を指定。同様に「未割当」を選んで「作成」からxfsなどでディスク空き容量の大部分を指定してマウントポイント /homeを指定。メモリが10GB以下なら8〜12GB、それ以上ならメモリと同量程度のスワップ(Linux Swap)を取る。
最低これくらい作成しておく。もっと分けるのは自由。各パーティションのフラグは必要がなければ触らなくて良い筈。
インストーラーの出来がちょっと悪いのでパーティション指定が不適切だとだいぶ待たされてインストールが進行してからインストールエラーになるので注意。その場合はインストールを最初からやりなおすことに。

インストール後の罠対処

とにかく大切なのは、下の手順を実行するまでアプリケーションなどのパッケージの追加をしてはいけないことと、インストール直後にデスクトップ上に存在するLanguage Installerを実行してはいけないこと。特にLanguage Installerはデスクトップ上にあるので実行したい衝動にかられるが対処するまで絶対動かしたらダメ。インストール直後の実行ならエラー大量に出るだけなので大きな影響は無いが、リポジトリだけ修正して実行したらデスクトップ破壊で最悪に。

Gecko Linuxの罠 1
左下の「アプリケーションメニュー」(WIndowsのスタートボタン相当)から「システム」を辿り「ソフトウエアのインストールと削除」を実行。おそらくリポジドリが使えないことによるエラーポップアップが表示される筈なのでリトライでも中止でもない中間の選択肢のボタンを押す。
なお、上の画像ではすでに日本語表示になっているが、インストール直後は英語表示。

Gecko Linuxの罠 2
最上段のメニューの「設定」から「リポジトリ」を選ぶ。

Gecko Linuxの罠 3
リポジトリのリストでURLがhttps://ではなくhttp://になっている行を選択して左下の方の「編集」を押す。それをhttp://になっている全ての行で繰り返す。ただしSkypeの行はどうでも良い。すべて完了したら右下の[OK]を押す。

Gecko Linuxの罠 4
1つ前の画面で「編集」を押すと表示される窓。下側のテキストボックスのURLを編集(http://をhttps://に変更)して[OK]を押す。(これを1つ前のリストの該当行の分だけ繰り返す)

以上で「リポジトリが読み取れない」エラーは発生しなくなる。

ただし、これだけだとパッケージをインストールした際に中途半端に既存のデスクトップ環境周りパッケージが更新されることになってデスクトップ環境が破壊されて何も操作できないという最悪の結果になる。そこで、中途半端ではなく全体的にTumbleweed相当に更新してしまうことにする。packmanリポジトリで入っているマルチメディア系のパッケージに影響するかもだけど、それは後に別途更新すれば良い。

ターミナル(アプリケーションメニュー→システム→Konsole)を開く。

$ sudo zipper refresh && zipper update
または
$ sudo zipper update

GnuPG証明書関係の質問にはyes、パッケージのコンフリクト(が発生)したら「インストールする(置換する)」系の選択肢を選ぶ。
更新されるパッケージの数はおそらく大量の筈で、クリーンインストール直後の実行で1400程度(2018年6月2日現在)もあるのでかなり時間はかかる。
システムを再起動してデスクトップ環境が表示されることを確認する。問題が発生するとしたらログイン直後あたりの筈。
問題なければ以後は言語インストールやパッケージのインストールを行っても大丈夫。

Gecko Linuxの罠 5
言語の更新
Gecko Linuxをインストールすると最初からデスクトップ画面上にあるLanguage Installerアイコンをダブルクリックで実行、またはアプリケーションメニューから「システム」を辿りLanguage Installerを実行。
xtermの窓が開いて勝手に進行する。リポジトリが正常であれば特に停まることなく最後まで自動進行する筈。最後まで進むと上の画像のようにYast2の窓が自動的に開く。
上部のタグで[View]をクリックする。
[Language]を選択する。

Gecko Linuxの罠 6
左列でja Japaneseの行を探し、チェックする。
右列で利用したいパッケージにチェックする。
以下、最低でもチェックしたいもの。

  • fcitx-mozc (Mozcと日本語入力メソッドFcitx)
  • kde-l10n-ja
  • libreoffice-l10n-ja (Libre Officeを使うなら)
  • desktop-translations

Gecko Linuxの罠 7
また、上部の[search]タブでパッケージ検索状態にする。
インストールしたいパッケージ名などで検索してインストールする。
以下、最低でもチェックしたいもの。

  • plasma5-addon-lang
  • plasma5-desktop-lang
  • plasma5-integration-plugin-lang
  • plasma5-workspace-lang
  • fcitx-qt5
  • fcitx-gtk3
  • kf5-kcm-fcitx
  • kf5-kcm-fcitx-icons
  • mozc-gui-tools (fcitx-mozcをチェックしたのにチェックされてなければ)

必要なパッケージにチェックしたら右下の[Accept]を押す。

日本語入力の設定は以前とほぼ同じ。Fcitxで必要なパッケージが一部変わっている程度。以前あったfcitx-config-kde4, fcitx-config-kde4-iconsが無くなって代わりにkf5-kcm-fcitx, kf5-kcm-fcitx-iconsが必要になったくらい。
Fcitxの自動起動設定と~/.profile に1行追加するのも以前と同じ。
システムを再起動するかログアウトして再ログイン。

マルチメディア系パッケージの罠

Gecko LinuxはPackmanリポジトリが標準で採用されていてまともに動画再生できるVLCが最初から使えるのでベースになっているopenSUSE本家より良いよというのがウリだったが、上のようにパッケージ更新を行うと動画再生が満足にできなくなる(筈)。

Gecko Linuxの罠 8
「ソフトウエアのインストールと削除」でvlcやffmpegを検索し右列のインストール済みリストを見ると古いバージョンが入り乱れた状態であることがわかるので必要に応じて削除、またはvlcやffmpeg周りをすべて削除して再度必要なパッケージだけインストールでも可。依存関係にあるパッケージの何が削除されたか、インストールされたかを必ずメモして消し忘れ入れ忘れがないようにする。

おそらくこれだけではまだ動画が再生されない筈。
何故か重要な3つ(4つ)のパッケージが漏れてるのでインストールする。

  • libvdpau_va_gl1 (VDPAU driver with OpenGL/VAAPI backend)
  • Mesa-dri (DRI plug-ins for 3D acceleration)
  • gstreamer-plugins-vaapi (Gstreamer VA-API plugins)
  • intel-vaapi-driver (Intel Driver for Video Acceleration (VA) API for Linux)

最後のIntel Driverは誰にとっても必須なのかは不明。
Mesa-driのインストールではMesa18の入れ替えを確認されるので入れ替える(ベンダー替え)。今回は入れ替えてもデスクトップ環境は破壊されない筈。

これでVLCによる動画再生が出来るようななった筈。
簡単な確認方法としてはターミナルで cvlc 手持ちの動画ファイル名 を実行してどのようなエラーが出るかまたは出ないかを見る。エラーが出るならそのエラーメッセージを見れば何が足りないか判るのでそのパッケージをインストールする。

パッケージのインストール・削除は上のように「ソフトウエアのインストールと削除」で行っても良いが、ターミナルで操作するなら以下。openSUSEと同じ。(パッケージのインストール・削除時に使用するもののみ)

  • zypper se キーワード (パッケージの検索) se = searchの省略形
  • zypper in パッケージ名 (パッケージのインストール) in = installの省略形
  • zypper rm パッケージ名 (パッケージのアンインストール) rm = removeの省略形
  • zypper ve (パッケージの依存関係(全体)の正常確認) ve = verifyの省略形

最後に「アプリケーションメニュー」→「設定」→「KDEシステム設定」で、「ワークスペーステーマ」を選択して「デスクトップテーマ」からどれかを選択する。これをしないとデスクトップテーマ無選択状態によりパネル表示が壊れるなど不具合が発生する可能性あり。

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