衛星アンテナ用レベルチェッカー

4年前の話だが、マンション入居前に確認したスペックが「BS/CS放送対応」の筈が、入居して実際にテレビを繋いだらBS/CSは映らなかった。
仕方がないのでベランダに衛星アンテナを設置することにしたが、ベランダの縁に付けると建物の景観上宜しくない(管理会社から怒られる)のでエアコンの室外機の上にスタンドを置いてアンテナを付けた。
これだと外からはアンテナが見えないので問題ない。

スタンドはこんなの

ただし、スタンドを荷造り用のプラバンドで室外機に縛りつけただけなので台風などの強風で微妙に動くことがあって、年に1,2回程度横方向だけは向きを調整する必要があった。
で、テレビの設定画面で電波の入力レベルを見ながらアンテナの向きを少し変えて調整していたのですが、調整が凄く微妙なので無駄に大変。

そこで、安物ながらBS/CSアンテナ用レベルチェッカーを買った。

同じ形のレベルチェッカーにシールだけ変えたもの等がアマゾンや楽天などで多数出品されているので入手は簡単。価格も安いし。

この製品の場合は本体左右にあるF型接栓コネクタにテレビ側とアンテナ側それぞれアンテナ線を接続します。要するにテレビとアンテナの中間のどこか(普通はアンテナの近く)に繋ぐわけです。レベルチェッカー左右のコネクタが両方ともメス型なので使用の際は短いオス−オスのケーブルを1本用意しておいたほうが良さそうです。
正しく接続すると入力レベルを示す針の根本の方が光ります。光らない場合は通電していないのでアンテナが機能していない筈。なお、テレビ/チューナーの機種によっては予めBS/CSのチャンネルを表示する状態にしないとアンテナに給電(後述)しない場合があるので例えばBSのNHK BS1などを(映らなくても)表示してから作業に入ります。アンテナに給電されていないとレベルチェッカーも機能しません。
2016年6月22日追記: 読み飛ばす人がいるので強調してしつこく書く。衛星アンテナに電源供給する設定にしていても地デジを映していたり電源を切ってたりすると衛星アンテナへの電源供給が停まっている(可能性が高い)のでBS/CSの表示状態にしてからレベルチェッカーを使って下さい。 衛星波を受信すると少し大きめの音で「ピ〜〜〜」と鳴る。しかもレベルチェッカーを外すまでずっと鳴るので夜間は使わない方が良い感じです。

せっかくなので衛星アンテナ設置をおさらい。

衛星アンテナ設置 1
衛星アンテナは地デジアンテナと違いアンテナ線を通して電気を供給してやらないと機能しません。テレビやチューナーには給電のON/OFF設定があるので分配している場合も含め少なくとも1台だけは「給電する」設定にしてやります。複数台で給電する設定にする必要は本来はありません。でも1台だけしか衛星アンテナに電源供給しないようにするとその1台からの電源供給が停止すると他の機器で衛星放送が受信できなくなるので全台で供給の方が確実っぽい。テレビなどの機器とアンテナの間にブースターを挟んでいる場合は普通はブースターから給電するのでテレビ/チューナーからの給電は不要です。
画像はテレビの設定画面でのアンテナへの電源供給の有無欄

アンテナケーブルは断面の丸い75Ωの同軸ケーブルを使いますが10m以下の長さなら4C、20m以下なら5C、50m以下なら7Cという種類(太さ)の物を使用します。3Cは細くて取り回しが楽ですが信号が減衰しやすいのでできれば使用しないか2m以下の短い距離を繋ぐ場合だけに使用します。10m程度のケーブルだと4C-FBの方が圧倒的に安いですが信号レベルが大幅に下がる場合があるので一般家庭なら5C-FBあたりを買うのが無難でしょうか。両端にF型接栓が付いていてBS/CS対応と書かれた購入すれば大抵は長さに対してある程度は適切な種類のケーブルが使われている筈なのであまり気にしないというのもアリかもしれません。

地デジ化にあたり、電波強度の関係でCATV化になった地域などもあるかと思われますが、CATV化で使わなくなったアンテナ線が残っているのでそれに衛星アンテナ付けて観たいたいという場合もあるかもしれません。しかし、アンテナケーブルの表面にに3C2Vや5C2Vと書かれた古いケーブルであった場合は地デジ(UHF)やBS/CSに対応できないので使用できません。残念ですがケーブル張替えになります。家の中(壁の中)の線がそれだとやっかいです。

衛星アンテナ設置 2
途中で分配する場合は分配器の説明書を見てテレビなどの電気を供給する側と衛星アンテナが確実に通電できるコネクタに繋ぐ。写真の分配器は全端子が通電するタイプなのでどれにつないでも通電可能。

地デジの場合は電波の弱い地域を除きアンテナの向きがテキトーでもなんとなく受信できたりするのですが、BS/CSの場合は上下左右共に結構ピンポイントです。
アンテナが衛星の方向にかなり合うまで受信レベルが0のままなので先ずは衛星の方向に向けるのが大変です。
ある程度は衛星の方向の見当をつけておかないと干し草の中から針を探すに等しい状況になります。 スカパーのウェブでアンテナの方向の目安を教えてくれるので事前に見ておきます。 http://map.skyperfectv.co.jp/で一番下の「スカパー 110度CS対応BSアンテナ」を選択して設置場所の住所を入力し検索ボタンを押下。

衛星アンテナ設置 3
水平方向は基本的には「南西」だと思っておけば良いのですが、知っておきたいのが仰角。
衛星アンテナの取り付け金具に仰角用の目盛りが付いているので調べた数値に予め合わせてネジを仮締めしておきます。これでかなり作業が簡単になります。

衛星アンテナ設置 4
BS/CSアンテナを買うと簡易レベルチェッカが付いてくる場合がありますが、写真のようなランプが1個あるだけのもので、アンテナがある程度衛星の方に向いたら点灯するまたは消灯するという程度なのであまり役に立たなかったりします。

衛星アンテナ設置 5
既に何度か使用しているので汚れています。汚くてゴメンナサイ。

レベルチェッカー右下のダイヤルを時計回りに回した状態でアンテナを左右にゆっくり回します。衛星の電波を掴むと「ピ〜〜〜」と鳴り始めるのでメーター(針)が振りきれる方向に合わせます。
ダイヤルを反時計回りに半分ほど絞り、先ほど針が振りきれたあたりで慎重にアンテナを微妙に左右に回します。ダイヤルを絞っているので今度は針が振り切れないで途中をフラフラする筈なので一番レベルが高い辺りでネジを締めます。針が振りきれた場合はダイヤルをもう少し絞って繰り返します。
仰角は大体合っている筈ですが、仮締めしたネジを少し緩めてアンテナを僅かに上下に動かして最も針が振れる位置に合わせます。

衛星アンテナ設置 6
うちのREGZAでアンテナレベルが60台。まぁまぁ優秀です。

テレビのレベルメーターを見ながら合わせるのだとなかなかちょうど良い向きが見つからずに時間がかかりますが、レベルチェッカーを使用してだと5分程度で作業を完了できます。