鶏足寺 その1

鶏足寺

例によって御見舞ついでの長浜市(滋賀県)探索。今回はちょうどシーズン(の筈だった)ということで紅葉が有名な鶏足寺(けいそくじ)に行ってみた。鶏足寺は長浜市街からはだいぶ北の方で小谷城から北に6kmほど、JR木ノ本駅(北陸本線)から東に3kmほどの場所にある。共に距離なので道のりではもっと遠い。

普段は交通の便が悪い地域のようだが、紅葉シーズンの11月後半は「紅葉循環バス」が運行されていて平日は1時間に1本(満たない)程度、土日祝は30分に1本がJR木ノ本駅から出ている。料金300円。
駐車場は台数が限られるので入れないとつらいかもだがありがたいことに無料。 バス・車・徒歩など関係なく紅葉シーズンの11月後半は一人につき紅葉散策協力金200円が必要。200円払うと最初の画像のチケットみたいなのをくれるのでその日に限り何度でも出入りできる。山の中という印象だが、実際は上り下りは多くないので体力や足腰に自信がなくても大丈夫。ただし、石段、濡れた地面、滑りやすい落ち葉の多い場所があるのでヨボヨボなレベルなら避けたほうが良いかと。

鶏足寺は話によると奈良時代の735年に行基が開いたとされている。
735年が本当かどうかは知らないが、仏像が平安初期のものであるということから少なくとも9世紀にはお寺があったようなので古い寺なのは確か。古いだけでなく非常に勢力の大きな寺院だったらしい。場所は己高山(こだかみやま)の頂上(923m)近くということでだいぶ遠い東北方向の山の中。そちらは20世紀に入って焼失したらしい。
現在、紅葉で有名な方の鶏足寺は旧・飯福寺のことで、鶏足寺の五寺の一つ。

詳しいことは近江己高山・近江己高山観音寺跡・近江己高山及び一山諸廃寺を参照。

鶏足寺1
与志漏神社近くの大谷川。晩秋の2,3週間程度だけは観光客だらけになるけどそれ以外は長閑な村なのだろう。

鶏足寺2
与志漏神社(よしろうじんじゃ)。
祭神は神速須佐之男命(スサノオ)と波多八代宿禰(はたのやしろのすくね)。波多八代宿禰は武内宿禰(1円札の人)の子で波多氏の祖。与志漏はこの八代(よしろ)から来ている名前だと思われる。
ここも外国人観光客が多かったが、波多八代宿禰が祭神だと某隣国の人に荒らされたりしないか心配。
この神社の奥に世代閣・己高閣がある。(大寺院だった鶏足寺の多数の仏像を安置)。
写真はその一の鳥居。

鶏足寺3
二の鳥居。

鶏足寺4
残念ながら既に散ってしまっている。11月末までが見頃ということだったが、少なくとも5日程早く来た方が良かったようだ。

鶏足寺5
イチョウの絨毯の名残。奥が拝殿。

鶏足寺6
ガイドの人が何か説明している。(「がとらぼ」の中の人はツアーに参加してないので関係無い。)己高山とその麓一帯を勢力に治める大寺院だった鶏足寺を説明していると思われる。

鶏足寺7
与志漏神社から現在の我々が鶏足寺と呼んでいる旧・飯福寺まで少し歩く。本当に少しだけ。

鶏足寺8
途中、池というか湿地のような場所もある。

鶏足寺9
ここも殆どの葉が落ちて茶色に変色している。残念。

鶏足寺10
石段に続く道。紅葉最盛期だとここも綺麗だったと思われる。

鶏足寺11
モミジの葉がドライフラワーみたいになっている。で、茶色に変色して土に還ると。

鶏足寺12
赤いというか茶色だが、まぁ辛うじて名残があるといえるかな。
奥に見えるのが旧・飯福寺の本堂