LinuxのopenSUSEには標準でKateというエディタがインストールされている。(デスクトップ環境がKDEの場合)。KateはWindowsの「メモ帳」なんかとは比べ物にならないほど高機能でテキストエディタとしてはこれだけでも十分という人もいるかも。ただし、プログラムのコードを書くとか正規表現を駆使して書き換えまくるタイプの人には足りないというかちょっと変なところがあるので合わない筈。
そこで良さげなのがAtomエディタ。エディタというかIDEといった感じもあるけど。
IDEならVisual Studio Codeのが良くね?という意見もあるかもしれないがIDEが欲しいわけじゃない。ドキュメントを書くエディタとして見るとAtomかなと。Vimエディタライクな操作もできるようだし。
openSUSEの「ソフトウエア管理」ではインストールできないので自分でファイルをダウンロードしてインストールしてやる必要があるが簡単。
Atomのインストール
Atomのウェブサイトから自分の使用しているOSに合ったファイルをダウンロードする。openSUSEならLinux用の.rpmファイルになる。
# zypper install atom.x86_64.rpm
Loading repository data...
Reading installed packages...
Resolving package dependencies...
The following 6 NEW packages are going to be installed:
atom glibc-i18ndata lsb5-core m4 ncurses-devel tack
6 new packages to install.
Overall download size: 141.7 MiB. Already cached: 0 B. After the operation, additional 539.9 MiB will be used.
Continue? [y/n/...? shows all options] (y): y
Retrieving package m4-1.4.16-6.3.x86_64 (1/6), 232.7 KiB (490.9 KiB unpacked)
Retrieving: m4-1.4.16-6.3.x86_64.rpm .........................................................[done (13.5 KiB/s)]
Retrieving package glibc-i18ndata-2.22-16.3.noarch (2/6), 3.2 MiB ( 10.9 MiB unpacked)
Retrieving: glibc-i18ndata-2.22-16.3.noarch.rpm ...............................................[done (2.0 MiB/s)]
Retrieving package tack-5.9-62.1.x86_64 (3/6), 151.8 KiB (168.7 KiB unpacked)
Retrieving: tack-5.9-62.1.x86_64.rpm ......................................................................[done]
Retrieving package ncurses-devel-5.9-62.1.x86_64 (4/6), 3.4 MiB ( 25.0 MiB unpacked)
Retrieving: ncurses-devel-5.9-62.1.x86_64.rpm .................................................[done (3.0 MiB/s)]
Retrieving package lsb5-core-5.0-4.2.x86_64 (5/6), 7.1 KiB ( 0 B unpacked)
Retrieving: lsb5-core-5.0-4.2.x86_64.rpm ..................................................................[done]
Retrieving package atom-1.27.0-0.1.x86_64 (6/6), 134.7 MiB (503.3 MiB unpacked)
atom.x86_64.rpm:
Package is not signed!
atom-1.27.0-0.1.x86_64 (Plain RPM files cache): Signature verification failed [6-File is unsigned]
Abort, retry, ignore? [a/r/i] (a): i
Checking for file conflicts: ..............................................................................[done]
(1/6) Installing: m4-1.4.16-6.3.x86_64 ....................................................................[done]
(2/6) Installing: glibc-i18ndata-2.22-16.3.noarch .........................................................[done]
(3/6) Installing: tack-5.9-62.1.x86_64 ....................................................................[done]
(4/6) Installing: ncurses-devel-5.9-62.1.x86_64 ...........................................................[done]
(5/6) Installing: lsb5-core-5.0-4.2.x86_64 ................................................................[done]
(6/6) Installing: atom-1.27.0-0.1.x86_64 ..................................................................[done]
ターミナルで基本的にコマンド1つで簡単にインストールできる。途中で署名確認の問い合わせがあるので [i]と[Enter] を打つだけ。管理者権限がないアカウントでは上のコマンドの前に sudo を付けて実行。または su - [Enter] で管理者になってから実行。)
Atomエディタの実行
openSUSEでは上の手順でAtomをインストールするとアプリケーションメニュー(Windowsのスタートボタン相当)から「ユーティリティ」を辿るとAtomのアイテムが出来ている。それをクリックして実行。
初回起動時は上の画像のように余計なのがいろいろ表示される。上部のタブでuntitled以外は要らないのでタブに合わせて☓で消す。その前に上の画像の左列中段に見える Show Welcome Guide when opening Atomのチェックを外しておく。
HTMLで何か書いて置換する。右下でモードを変更できるのでHTMLを書くならHTMLモードにするとタグが強調されるのとタグのペアが下線表示されるなど。文字エンコードや改行コードも。
[Ctrl]+[F]で検索・置換。右の[ .* ]をオンにすると正規表現が使える。
Kateで同様のことをやる。上の画像は[Ctrl]+[R]で置換画面なので表示されていないが、Kateも通常画面では右下にモード選択表示があるのでHTMLモードにしている。ただし、HTMLタグのペア表示もなくHTMLタグを黒強調のみ。殆ど役に立たない。
あと、Kateの正規表現では ? 記号が使えないのね。ちょっとナイよね。でも、Kateの検索・置換のエスケープシーケンスモードは好き。
[Ctrl]+[Shift]+[M]で右半分にプレビューを表示させる。左側で編集したHTMLがリアルタイムに反映表示されるので便利。
好みのAtom用のパッケージをインストールすることでより使いやすくなる。(逆に弩ノーマルだとKateに劣る部分も多々)
自分に合うようにカスタマイズが結構大変なのは他のエディタと同じ。
AtomエディタをVimライクにする
[Ctrl]+[Shift]+[M]を押してCommand Paletteを開き上部のテキストボックスにSettingsと入力する。
または、[Ctrl]+[,]を押してSettingsを開く。
パッケージ名を検索する。とりあえず2つ。
パッケージ名を入力して右側の[Package]を押すと検索した名前のパッケージ(関連)がリスト表示されるので目的のパッケージの[Install]を押す。
上の画像で見えているvim-mode-plus-ex-modeはインストールしないこと。
Atomは元々はモードレスなエディタだが、これでVim同様にモーダルなエディタになった。[i]で挿入モードで文章を打ち、[Esc]でコマンドモード、[V]でビジュアルモードに切り替わる。右下の改行コードと文字エンコードの表示の間に[I]が表示されていたら挿入モード[N]が表示されていたらコマンドモード、[VC]が表示されていたら(一応)ビジュアルモード。
編集中にワードを検索する場合
[Esc]でコマンドモードにして /検索したいワード を入力
置換する場合
ex-modeパッケージを入れたのでコマンドモードで :hoge という形式のコマンド入力が可能になっている。
上の画像では :%s/置換対象/置換後の文字列/
使い込んでいないのでVimの真似事はどの程度まで出来るのかわからないけど、Vimに慣れている人にとっては大変ありがたい。
メニューの日本語化パッケージは個人的に趣味じゃないので入れない。
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