AfterShokz 骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用(ABT01+AS801)

骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用(ABT01 + AS801)

以前に、AfterShokzのAeropex (AS800)という製品をレビューさせて貰ったが、姉妹品?となる新製品の「AfterShokz 骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」(ABT01 + AS801)のレビューをさせて貰えることになりました。低遅延のBluetoothに興味あったのよね。こちらも前回と同じく無報酬の提供品レビューになります。

骨伝導のヘッドホンとトランスミッタのセット

PCやスマートフォンはBluetoothのオーディオ機能に対応していれば、Bluetoothイヤホンやヘッドセットと直接通信して音を出したりマイクで音を拾ったりできる。テレビやラジオその他のオーディオ機器の殆どはBluetoothには対応していないので有線のイヤホンは使えてもBluetoothのイヤホンやヘッドホンは使えない。そのようなBluetooth非対応のデバイスのイヤホン端子に接続してBluetoothイヤホン・ヘッドホンに音を送るためのデバイスがBluetoothのトランスミッター(この記事では基本的にトランスミッタと書く)。トランスミッタというデバイスは、そんなの知らないという人の方が多いかも。Bluetoothのトランスミッタは以前から存在したことは存在して、音を聴くだけ(音楽鑑賞)なら存在する意味があった。しかし、TVやDVDの映像を観ながらその音を聴くという用途にはまったく合わなかった。なぜなら音の遅延がとんでもなく凄かったから。10年位前の製品だと0.5秒遅れとかは普通だったし安物にはもっと遅いのも。だからテレビ・動画視聴の用途でワイヤレスで聴きたいとなるとBluetoothは選択肢から外れてアナログのFMトランスミッタを使うとかしなければならなかった。ただし、FMトランスミッタは音が凄く悪かった。
ここ10年、もっといえばここ4,5年はaptX対応のBluetoothデバイスが急激に増えて、送信側・受信がが共に対応なら遅延が大きく改善するようになった。今回の「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」のトランスミッタ(ABT01)とヘッドホン(AS801)はそのaptX対応なので期待できる。というか、テレビ用を謳っていて遅延対策してない筈がない。

スマートフォンで、特にiPhoneで、Bluetooth使って「特に音が遅れないよ」という人がいるけど、それは音が遅れる分だけ映像も適度に遅らせて同期するように処理してるから。スマートフォンやPCであればそういうことができる。でも、テレビなどの機器は映像だけを適度な時間遅らせて映すとかできないのね。だから遅延を少なくするのが大事になってくる。

今回のヘッドホン(AS801)は前回レビューした軽量なネックバンドタイプの骨伝導ヘッドホン Aeropex (AS800)とほぼ同等品。違うのはaptXに対応することと、同梱のトランスミッタとペアリング済みということくらい?ヘッドホン・トランスミッタ共にセット品以外のデバイスともペアリングできるので使い勝手は悪くない筈。軽くて付け心地が良くて音も良いというのは前回のAeropexで確認済みなので新たに期待できることは殆どないだろうけどガッカリする部分もない筈。

開梱

骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用(ABT01 + AS801) 1
左が以前にレビューしたAeropex (AS800)、右が今回の「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」(ABT01 + AS801)。縦横も一回り大きいが高さも1.4倍近く。パッケージの重量はAeropex(AS800)が約500g、今回のABT01+AS801が約670g。

骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用(ABT01 + AS801) 2
改めてパッケージ前面。「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用 (トランスミッター付き)」と書いてある。型番相当は左下に黒塗りの枠にAS801-ABT01と書いてある。上で既に書いてるけどAS801がヘッドホンでABT01がトランスミッタ。
今回はAeropexのような商品名も無くズバリ品物が何でどういう用途で使うと書かれているのでわかり易いとは思うけど、「トランスミッタって何?」って人が意外と多いのね。(この製品に興味を持つような人は知ってるだろうけど)

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パッケージのウラ面。特徴が的確でわかりやすくて良いと思います。ただ、トランスミッタの入力方式がどのようなものに対応しているかパッケージに全く書いてないのはネットで調べてから買う人以外は困るんじゃないかしら。よく見るとトランスミッタの写真にインジケータが写っていて、USB, AUX, OPTって書いてあるので、USB接続とオグジリアリ(一般にはアナログオーディオ入力)と光接続に対応してるんだなと想像がつく人もいるかもしれないけど、普通は判らないと思う。

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箱の一番外側は筒になっているのでBE OPENと書かれている側面を押してやると上の画像のように抜ける。これは前回のAeropex (AS800)のパッケージと全く同じ。

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次が前回のAeropex (AS800)のパタパタ開くのと違って玉手箱方式になっているので上に抜く。

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ヘッドホンが入っている。タブを摘んで引き上げるとその下が出現。
今回のヘッドホンは黒色ですね。2020年4月21日時点では黒(コズミックブラック)以外の色展開は無いっぽい。

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斜めな箱が出現。これがアクセサリー箱。

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Aeropex (AS800)と同じ厚手のシリコンポーチ、マグネット蓋付きでした。このポーチはグレーしかないのかしら?

骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用(ABT01 + AS801) 9
アクセサリー箱の中身。ポーチ以外はポーチの中に入っていた。左上がポーチ、そのポーチに載ってるプラスチックのケースに入っているピンクっぽのが耳栓。この耳栓は外部の音を遮断して視聴に没入したい時用。左下が同梱のトランスミッタ以外のデバイスとペアリングの仕方と簡単な操作方法が書かれたカード。右上がヘッドホンの充電用ケーブル。このケーブルはAeropex (AS800)には2本付属していたが、この製品には1本だけ付属する。右下がAS801(ヘッドホン)用の取説。トランスミッタ用の取説が別にある。

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はがきとか保証書とか、そしてTRANSMITTER-ABT01と書かれたトランスミッタ箱がさらに下に入っている。

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トランスミッタ箱の中身。
左から、トランスミッタの電源取り用のUSB-AとMicroUSBのケーブル。これは電源取り用だけでなく、PCなどにつなぐとUSBオーディオのケーブルにもなる。次がRCA-3.5mmステレオ端子のケーブル。黒い箱がトランスミッタABT01。3.5mmステレオ-3.5mmステレオ(両端オス)のケーブル。右上がトランスミッタの取説。しかし、この取説にもヘッドホンAS801の操作方法などが簡単に書いてあるのでヘッドホンの取説は要らなくてこの取説だけで十分かも。右下が光ケーブル。光入力対応でもケーブルが付属しない製品が意外と多いので付属するのは良いよね。

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トランスミッタABT01の側面というか端子とかがある面。
左からMicroUSB、光入力端子、3.5mmステレオミニプラグのメス、トランスミッタABT01の電源スイッチ。
なお、電源スイッチはBluetooth側用らしく、スイッチオフの状態であってもUSBケーブルでPC等と接続するとUSBオーディオデバイスとして認識されて生きたデバイス扱いになる。

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トランスミッタの取説を拡げたもの。カラー印刷で、怪しい日本語ではなくしっかりした日本語で書かれているので意味がわからないというのは無かった。

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ヘッドホン(AS801)の黒。他の色は無い。Aeropex (AS800)は多色展開で黒・青・グレー・赤があった。前回レビューしたのはグレー。
見た目はAS800とまったく同じ。型番の数字が1しか違わないくらいだからほぼ同じ製品でしょう。aptX対応だけが違うのかな?AfterShokzのウェブサイトや説明書では「最大RF出力」の値がマチマチなので、仕様上そこの数値だけ違うけどよくわからない。そもそも、dBmという単位とそれがどういう値なのかが判らないんだけど。

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ヘッドホン(AS801)をひっくり返して下面が上を向いた状態。ボタンの配置や充電端子などもAeropex (AS800)と同じ。

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AS800とAS801が見た目全く同じと書いたけど、技適のマークと番号が書かれている場所が違った。
Aeropex (AS800)では技適201-190308, CE, KC, CCCは右耳側の内側で、左耳の内側に型番とFCC ID他が書かれていたが、AS801では右耳の内側部分には何も書かれてなくて左耳の内側部分に型番他と技適201-190880が書いてある。他地域の認証マークや番号はない。ということはAS801は日本専用品かしら。でも、EUのWEEE指令のゴミ箱×マークは付いている。

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AS801の右耳の後ろ(電源ボタン兼音量ボタンのところ)の内側部分には何も書かれていない。

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ヘッドホンAS801の重量は26gと書かれていたが、一応計りに載せてみた。26gだった。そりゃそうだ。

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トランスミッタも一応量ってみた。32g。だいぶ軽く感じる。まぁ基板が1枚入ってるだけの筈だし。

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トランスミッタのウラ面。これも技適018-190411と何故かEUのWEEE指令のゴミ箱×マークも。あとBluetoothロゴ。ABT01も他地域の認証が書かれていないので日本専用品ということかしら。
ところで、ゴミ箱×マークの下に太棒が書かれていて、リサイクル費用込みの意味と理解しているけど将来壊れて捨てるとなったらAfterShokzに送れってことかしら?(AS801も同じく棒付きゴミ箱)

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トランスミッタをPCとUSBケーブルで接続して電源を入れて同梱のヘッドホンAS801の電源を入れた状態。初めての使用でもペアリング不要なので簡単。ABT01のオモテ面左下の「1」と書かれたヘッドホンのボタンの右横にあるBluetoothのマークのランプが点灯(点滅じゃない)してAPTXが点灯する。ヘッドホンAS801を使用する場合は必ずこの点灯になる筈。上の画像では「USB」インジケータも点灯しているが、USBオーディオの場合は音が出るときだけデバイスが使われるので、基本的には音が出るときしか「USB」は点灯しない。音が出ないときは(他のケーブルがつながっていなければ)「OPT」がゆっくり点滅している筈。テレビなどの機器のイヤホン端子とアナログオーディオケーブルでつながっているならAUXが点灯する筈。光入力なら「OPT」が点灯する筈。(点滅は違う)
また、USBオーディオはPCのOSが登載しているドライバの出来が影響するので、何も問題ない場合もあるかもしれないが、例えば「がとらぼ」の中の人のLinux環境だとLinux起動時にUSBオーディオデバイスが接続されているとコンフリクトするのか全てのオーディオデバイスが認識されずにLinuxが起動してその後も認識できないままになることがある。その状態が発生すると、Linuxを起動する際はUSBオーディオデバイスのUSBケーブルを抜いて、Linuxが起動し終わってからUSBオーディオデバイスを接続しないといけない。これはABT01のせいではなくLinux側の問題と思われるが、まぁUSBオーディオデバイスとして接続すると面倒なこともあるよということで。

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[ 1005.720072] usb 1-5.1: new full-speed USB device number 10 using xhci_hcd
[ 1005.833352] usb 1-5.1: New USB device found, idVendor=0a12, idProduct=1004, bcdDevice=39.94
[ 1005.833367] usb 1-5.1: New USB device strings: Mfr=0, Product=2, SerialNumber=0
[ 1005.833376] usb 1-5.1: Product: ABT01 by AfterShokz
[ 1005.926703] input: ABT01 by AfterShokz Consumer Control as /devices/pci0000:00/0000:00:14.0/usb1/1-5/1-5.1/1-5.1:1.3/0003:0A12:1004.0008/input/input24
[ 1005.985287] input: ABT01 by AfterShokz as /devices/pci0000:00/0000:00:14.0/usb1/1-5/1-5.1/1-5.1:1.3/0003:0A12:1004.0008/input/input25
[ 1005.986929] hid-generic 0003:0A12:1004.0008: input,hiddev1,hidraw6: USB HID v1.11 Device [ABT01 by AfterShokz] on usb-0000:00:14.0-5.1/input3

LinuxがABT01を認識したときのログはこんなの。一応AfterShokzのABT01であるという認識。
ちなみに、トランスミッタはABT01という型番になっているが、おそらくTC418Pとして知られるトランスミッタがベース(そのもの)だと思われる。確認はしていないが、おそらく基板にTC418Pと書いてある筈。
ファームウエアはカスタムで、ハードウエアはTC418Pそのままということかな。

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他のBluetoothヘッドホンを使うなら、そのヘッドホン等をペアリングモードにしてトランスミッタABT01の右下の「2」と書かれたヘッドホンマークのボタンを2秒押し続ける。2のヘッドホンマークの左側のBluetoothインジケータが激しく赤と青に切り替わって光るようになると2番側がペアリングモードになったということ。数秒でペアリングが完了してBluetoothインジケータが青点灯(点滅じゃない)になる。(上の画像はその状態)
使用するコーデックの表示については、上の画像はSBCに対応したヘッドホンなのでSBCのシンジケーターが点灯している。ヘッドホンがFastStreamに対応していてそれが使われるなら「FS」が、aptXが使われるなら「APTX」が、aptX Low Latencyが使われるなら「LL」が点灯すると推測されるが、説明書に書いてないようだしLL対応デバイスを持っていないので確認できない。
ABT01の仕様は不明だが、TCP418Pベース(またはそのもの)であれば対応するオーディオコーデックはaptX LL, aptX, Fast Stream, SBCで、それはABT01の筐体上面にあるインジケータの表示ともマッチする。

AfterShokzの「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」(ABT01 + AS801)はテレビ用をウリにしているのでイヤホン入力が「主」を想定しているのだと思われるが、先にも書いたように光入力が付いているのと、PCのUSBオーディオデバイスにもなる。つまりWindowsやLinuxなどにUSBケーブルでつなければそのケーブル1本でOK。光入力とイヤホン入力の場合は電源としてのUSB接続も必要なのでケーブル2本がつながることになる。
なお、USBオーディオモードで使う場合、USBオーディオを使ったことがある人なら知っているだろうが、楽曲ファイル、動画ファイルを再生すると、出だしの1秒以内程度の音声が再生されない。それはこのトランスミッタ(ABT01)も同じ。イヤホン接続ではそのようなことは発生しないが、PCのイヤホン接続はノイズが多くなりやすいのでPCで使う場合は接続方法の選択が悩みどころ。

テレビと接続の場合は、イヤホン接続であってもあまりノイジーではない(筈な)ので、単にTVのUSB端子とトランスミッタ(ABT01)を接続し、TVのイヤホン端子とトランスミッタ(ABT01)のAUXを接続すればよい。TVにUSB端子が無ければ、(USB ACアダプタは付属しないので)テキトーに余っているUSB機器用のACアダプタや100均のUSB ACアダプタでも。

AfterShokzの「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」(ABT01 + AS801)はBluetoothのバージョンは5.0に対応している。Aeropex (AS800)も。
音楽を聴くデバイスとしてはBluetoothのバージョンは4.0の省電力対応(LE)、5.0の通信距離の伸びとLEの改善いうところが嬉しいところ。4.0以降のデバイスであってもLE対応かどうかはデバイス次第なので必ず省電力とは限らないがバッテリー駆動機器は省電力に対応していてくれる方が当然嬉しい。
5.0の通信距離が伸びる(通信範囲が拡がる)というのは、トランスミッタからヘッドホンが離れて使える範囲が拡がるということなので、部屋の固定トランスミッタとBluetoothヘッドホンで音楽を聴きながら例えばトイレに行っても接続が切れにくいとかそういうこと。まぁ切れにくい方が良いけど必須かというとそうでもない。2020年春時点で最新の5.1は音楽再生にはどうでもいい。

音楽再生では、Bluetoothのバージョンよりも利用可能なA2DPコーデックの方が重要。

昔からの標準であるSBCはA2DPの全てデバイスが対応だけど遅延が大きい。(220ms ±50ms程度?) 単に音楽を聴くだけならこれでも十分。音質的には他のコーデックより悪いということになっているけど、bitpool値とビットレートが高音質側に設定されて、上手く作られた高品質な製品は言うほど音が悪くない筈。耳の良い人がじっくり聞き比べないとそんなには判らない(筈)。人間の耳では普通には聞こえない高域はごっそりカットされるので高音が聞こえる若い人はじっくり聞き比べればハッキリとではなくてもなんとなく違いがわかるかも。
FastStreamは双方向SBC。元々片方向の伝送を双方向にしてビットレートを稼ぐだったかな。
ATRACは昔のSonyの製品であったかな、最近は聞かなくなった。

iPhoneなどApple勢はAACが使える。AACは一応音質がSBCより僅かに良いということになっている。Apple製品で採用されているが、Appleが作ったApple製品のためのコーデックではないので中華Androidやその他のデバイスでも対応機種がそれなりに。遅延については特定の条件ではSBCより少ないとされているものの、実はSBCより大きいことも多い。Apple製品で採用されているということもあって都合の悪いことは大人の事情で大きい声を上げにくいし情報もあまりない。おそらくAppleがAACをやめて別な低遅延コーデックを使うようになったらそれまで出せなかった不満が噴出して糞味噌に言われるんだろうね。音声に合わせて映像を遅らせて音声と映像を同期させて再生することが可能なPCやスマートフォンでは問題ないだろうけど、TVに後付けのトランスミッタでは音声の遅延を誤魔化すことができず、使うのはちょっと無理かと。

aptXは、今回のAfterShokzの「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」(ABT01 + AS801)で採用されているコーデック。これは遅延が大幅に改善されていて70ms±10ms程度(SBC比では60〜70%減)なのでとても低遅延。音質も圧縮による損失が減っていて良いとのこと。ここ数年に販売されたAndroidスマートフォンでは利用できる機種が多いみたい。とりあえず、低遅延・(非ハイレゾで)高音質で普及しているのがaptXと言って良さそう。iPhone勢が強い日本ではaptXが「普及している」と言うと怒られるかもだけど。

aptX HDやLDACはハイレゾ向けのコーデックなので音質は良い筈だけど遅延する。aptX Adaptiveは音質と低遅延の良いとこ取りみたいなもののようだけど採用が少ない。一番低遅延なのはaptX Low Latency (LL)だが、aptXとは全く別にaptX LLが別に存在するというのではなくaptXの一部で、低遅延向けに変えて双方向にも対応したものだったかな。ただし、aptX LLは中華スマートフォンのハイエンドな盛りもりなスペックを見てても対応した機種が殆ど無いけど。
今回の「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」のトランスミッタABT01は(TC418Pと同じものであれば)このaptX LLにも対応しているみたい。

他にもHuaweiのHWA LHDCとかあるようだけどハイレゾ用みたいでよく知らない。次世代のLE Audioで使われるらしいLC3はコーデックなのかな?まだ公開されて1ヶ月程度の新技術なので全然わからない。

遅延測定

さて、「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用」(ABT01 + AS801)はテレビ用を謳っているのでテレビ視聴時に音声が遅延して映像と音声が合わなくなるようでは困ってしまう。そこで実際にどの程度遅延するのか測定してみた。

その前に、少しだけ余談。
音の遅延は生活の中で普段から発生している。音は1気圧15℃の空気中を1秒(1000ms)間におよそ340m進むということになっているので例えば楽器の生演奏を34m離れた位置で聞けば100msの遅延が発生しているし、3.4m離れた人と会話すると10msの遅延が発生している。
音源に耳を押し当てて聴くというのでなければ多かれ少なかれ遅延は常に発生しているので人間は音の遅れには少し鈍感になっている。だから数十ms程度の遅延であればよほど意識しなければ感じないことが多い。そうはいっても、いっこく堂の腹話術の芸の「声が 遅れて 聞こえて くるよ」だと150〜300m程度離れた人の声を聴く感じになるので流石にこれははっきり遅延として認識される。(でないとネタにならないわけだが)

左が有線、右がABT01+AS801 1
オーディオ機器のイヤホン出力を分岐し、左(上のグラフ)はそのまま有線のカナルイヤホンで音出しした。これを遅延なしとする。右(下のグラフ)はトランスミッタ(ABT01)と骨伝導ヘッドホン(AS801)を接続して鳴らした。ABT01とAS801の組み合わせでは自動的にaptXになるので低遅延状態の筈だが、比較して遅延時間を求める。今回再生したのは電話117の時報の音(の録音)。プッ、ブッ、プッ、ピーンってやつ。どちらもステレオマイクに押し当ててるが振動の仕方がカナルイヤホンと骨伝導ヘッドホンで違うので波形が違う。これはご容赦いただきたく。上の画像はプッ、プッ、プッ、ピーンを見せるための時間の拡大率なので見た感じほとんど差が無いように見える。次で拡大。

左が有線、右がABT01+AS801 2
音の出だしの位置を比較して遅延時間を求めたところ90msとなった。aptXは70ms±10msじゃなかったの?と思う人もいるかもだけど、それはBluetoothによる遅延だけで、今回はトランスミッタでオーディオ機器からのイヤホン出力を受けてデジタルに変換する部分が追加で入るのでこんなものかと。

左が有線、右がKN330+AS8001
1つ前の画像と同じく、左(上のグラフ)は、有線のカナルイヤホンに直接出力。これを遅延なしとする。
右(下のグラフ)は、家に転がってた出処不明のトランスミッタKN330 (Bluetooth 5.0 + SBCのみ)と以前にレビューしたAfterShokz Aeropex AS800 (Bluetooth 5.0 + SBCのみ)。
この組み合わせは、SBCの例として出してみた。この場合、遅延は約240msになった。約1/4秒は全く我慢できないほどではないが結構大きい。上の画像ではその前の画像と時間の拡大率が違うので240msの方が狭い(時間が短い)ように見えるけど3倍に迫る遅延。

左がABT01+AS801、右がKN330+AS8001
左(上のグラフ)が、トランスミッタ(ABT01)と骨伝導ヘッドホン(AS801)でaptXが有効な状態。
右(下のグラフ)が、トランスミッタKN330 (Bluetooth 5.0 + SBCのみ)とAfterShokz Aeropex AS800 (Bluetooth 5.0 + SBCのみ)
これらは有線イヤホンではないもの同士の比較なのでどちらも遅延した状態。つまりSBCとaptXの遅延時間の差を求めた。その遅延時間の差が約140ms。もちろん速いのはaptXの方。先の2つの遅延と誤差が10msあるのはそれがトランスミッタのアナログ入力からデジタル変換部分の時間だと推測。(確認はできないけど)

個人的にはピアノ演奏の動画を見ることが多い。ギターなど他の楽器もそうだろうが、手や指の動きが激しい動画では音声の遅延が大きいと弾いている指の動きが映像と同期しないのがはっきり判る。しかし、遅延が100ms(0.1秒)を割ってくると普通に見ている分には遅れを感じず違和感がない。実際には少し遅れているけどそれが判らない。なぜなら、先にも書いたけど人間は普段から少し以上の音の遅延の中で生きていて音の遅れに慣れてしまっているから。タイミングがシビアな音ゲーだと0.1秒でも気になるのかもしれないけどオッサンはそんなのしないのでよくわからない。

音質

前回のAfterShokz Aeropex (AS800)と今回のAS801は、見た目は全く同じでaptX対応かそうでないかの違いということかと思われるが、AS801がaptX対応で音質が良くなったのかは残念ながら「がとらぼ」の中の人のコイル鳴きするポンコツ耳では聞き分けられなかった。元々AS800で音に不満なんか無かったし。AS801は音が良くなっている筈だと思って聴くと良くなったと思うこともできるけど、じゃあAS800と聴き比べてどちらか当てろとなると当てられる自信は全く無い。ダウンタウン浜田と伊藤四郎が司会のTV番組芸能人格付けチェックで楽器の音を聞いてどちらが高い楽器か当てろというのより難しい。
世の中にはオーディオケーブルを変えただけで音がまるで違うというくらい詳細に音を聞き分ける恐ろしく耳の良い人がいるらしいので音質比較はそのような凄い人におまかせ。

使用感

基本的にAeropex (AS800)と同じ。

良い点
  • ヘッドホンが軽い。
  • 締め付けが強くないので長時間装着しても痛くないし疲れない。
  • 頭を動かしまくっても走ってもズレない。
  • メガネをしていても特に邪魔にならない。
  • 骨伝導なのでタッチノイズはほぼ無い。ネックバンドだけど襟に擦れても大丈夫。
  • 耳の穴を塞がれないので会話できるし、環境音が聞こえるので外出時に使うのも安全。
  • 1回の充電で8時間使えるので頻繁に充電しなくてよい。
  • マグネット誘導の充電端子は扱いが簡単で便利。
  • 防水なので汗をかいても大丈夫。
  • 無茶しない程度であれば洗える。
  • 防水なのに音が悪くない。(骨伝導だからスピーカーの防水処理の影響がない)

悪い点
  • 寒い時にいきなり装着すると骨伝導ドライバユニットがヒヤッとする。10秒くらい手で握って温めてから装着すれば避けられるけど。
  • 丈夫で曲げに強いということになってるけど、ハードタイプのネックバンドは壊さないよう気を使う。(特にネックバンドイヤホンを壊した経験のある人は)
  • 初めて使うと耳の前に骨伝導ドライバが当たるのが少し違和感。
  • (慣れると)装着したまま忘れてしまうことがある。
  • スピーカーが鳴っているのと勘違いして慌てることがある。

終わり

骨伝導のイヤホンは、AS800を使ってみて「骨伝導でこんなに自然に鳴るんだ!」って感動したけどAS801も素晴らしさはそのまま、aptX対応で音質はそれ以上? さらに低遅延化により、テレビでもゲームでも違和感がない鳴り方。トランスミッタでAV機器のイヤホン端子(または光端子)に接続できる、PCとはUSB接続もできるので音の鳴るデバイスはほぼ何にでも幅広く気軽に使える。さすがにお子様に買い与えるにはもったいないけど、大学生から老人まで全ての大人にどうぞという感じ。
悪い点を殆ど挙げてないけど、提供品レビューだから悪いこと書くのに及び腰になってるとかじゃなくて実際に悪いところがほぼ無いのよね。

AfterShokzの製品紹介ページへのリンク (アフィリエイトではない)
骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用

ここまで全く触れずに最後にちょこっと書くのはヘンだけど、AS801とaptX対応のスマートフォンと組み合わせて使うと低遅延なので骨伝導補聴器集音器としても使い物になるかも。AS801は稼働時間がそれなりに長いので数十万円もする高額な補聴器要らないんじゃないかと勝手に思った。(医療機器に対して配慮した表現)

エレコムトラックボールDEFT PROのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る

約1年前のゴールデンウイークに作ったトラックボール用の木にフェルトを貼ったサムレストがだいぶ汚れてきた。で、元々いつか作り直したいと思っていたものなのでリニューアルすることに。今回は木を使わずにダイソーのエポキシパテを使うことに。

ダイソーのエポキシパテは数種類あるようだが、今回はクリーム色の「万能エポキシパテ」を購入。というか、買いに行った店舗にはこれと緑色の「防水エポキシパテ」しかなかった。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 1
パッケージのオモテ面。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 2
パッケージのウラ面。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 3
エポキシパテは銀塩写真のフィルムケースみたいな密封容器に入っている。

中の円筒形の粘土は中心と外周で違う成分の2層になっていて、この2種類の粘土が混ざることで硬化するみたい。グリコのクリームコロンみたいなのを想像いただければ良いかと。円筒の外周はビニールシート、上下の円筒の断面部分には銀色の紙?が貼ってあるのですべて剥がしてから1分で捏ねて均一に混ぜるということになっている。量は親指の第一節程度なのでサムレストを作るには1個で十分かつ余りもしない程度だと思われる。実際に1つ丸ごと使って問題なかった。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 4
エポキシパテが初めてだったのでミルフィーユのフィユタージュ(パイ生地)みたいに薄く延ばして折りたたんでを繰り返せば次第に均一に混ざるのかなと思ったが、説明の「練るとたいへん熱くなります。練り始めてから1分以内に作業を終えてください」の文言に従うと、フィユタージュを作るようなノンビリした作業じゃ1分ではとても均一に混ざらない。結局、1つめの「万能エポキシパテ」はなんかマーブル模様の粘土になっただけで、数日経っても一部は微妙に柔らかいままで違う一部は乾いた紙粘土みたいなモサモサボロボロといった感じ。大失敗。

そこで、もう1つ購入した。

2つめは練り始めてすぐ気付いたけど、2種類の粘土の境が最初から硬化していて砂利の混ざった粘土みたいになった。大粒な塊は途中で取り除いたけど、小粒なのは急いで練りながら取り除くのは無理なのでそのまま混ぜ込んだ。1つめの失敗した方は全て柔らかい粘土だったので、2つめはハズレだったよう。
2つめはビニールシートと上下のフタを外してからは全速全力で捏ねまくって押しつぶして延ばして折って丸めてすり潰すようなのをひたすら繰り返した。最初は硬い粘土なのが練りまくるとヤワヤワの粘土になる。掌は使わず10本の指で練りまくったが、全ての指の表面に粘土が付きまくってどうなることかと思ったが、2〜3分ほど捏ねてるとヤワヤワの粘土が突然弾力を持ち始めて、その状態になると指に付いた粘土が綺麗に取れた。そこから急いで目的に形に押し固めるが、先ずはラベルシートのシールを剥がした紙のツルツル側にパテが当たるようにして机の上でギュッと上から押し付けて平らな底面を作る。その上に形を作る。向きを変えて机の上に押し当てて平らにしようとすると先に作った底面が歪むので向きを変えて押し付けはたぶん厳禁。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 5
さらに2分ほど経つと表面が固まり始める感じになるので、トラックボールの側面の目的の位置に合わせてギュッーと押し当てて、その側面の形状に合うようにする。表面が固まり始めているので直接押し当ててもトラックボール側にパテがひっつくことはないかと思うが、一応養生テープをトラックボールに貼ってから押し当てた。

1つめ、2つめともに室温15〜18℃程度で作業したが、ほんのり温かくはなったけど説明書きの「たいへん熱くなります」とは程遠い感じ。2液エポキシ接着剤は混ぜると本当にめっちゃ熱くなるので要注意だけどエポキシパテはそういうものではないのかしら?

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 6
2つめは時間無視で徹底的に捏ねまくったのが大成功で、3時間ほど経ってから触ってみたら表面全てがカッチカチになっていた。ただし、最初から硬化していたのが粒になって混じったためクランチの入ったチョコレートみたいな仕上がりになってしまった。これはヤスリで削ればある程度は解消するかもしれない。

失敗した1つめは練り不足で成形しても暫くすると上下方向が潰れて成形したときより高さが低くなった。(プッチンプリンを容器から皿に出したみたいな感じ)
それを踏まえて2つめは最初から高めで成形したが、しっかり練って硬くなり始めてから成形したところ上下方向に潰れることもなくそのまま固まったので、高めにする意味はなかったかも。まぁ、どうせヤスリをかけて削るので失敗ではない。

ヤスリがけはサンドペーパよりは鉄の棒ヤスリの方がやりやすいと思う。12時間以上放置して完全にカッチカチに硬化したエポキシパテはなかなか削れないし、粉が凄くてヤスリの目がすぐに詰まる。できたら洗面器などに水を張って洗いながらやると粉も目詰まりもなくて削る面の様子もよく判って良いかなと思う。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 7
一応ヤスリがけまで完了。クランチは解消されてないけど、これはこれで味がある?・・・ないな。大理石調でもなくなんか汚らしい。
本当は黒に塗装したいところだけど、手に触れるところから色がハゲるのでこのまま使う。前回は木で作って指が触れるところにフェルトを貼ったけど、エポキシパテはカッチカチなのでこのまま直に使うことにする。
上の写真では左側の面が凸凹だけど、これは養生テープを貼ったトラックボールに押し付けた面だから。上面の手前側(指先側)は左側(ボタンに近い側)が若干下がっているけどこれはワザと。親指を置いたときにボタン寄りの方向に力がかかるように斜めにしている。指の根本側(写真では右上側)は反対に右側(外側)が下がっていて指に無理に力が入らないようにしたつもり。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 8
トラックボールと接触する側の面。横向きのV字にくぼんでいる。しかも丸みもある。前回、木で作ったときはここの形状を掘るのに苦労した。今回はパテが固まる直前にトラックボールに押し付けただけなので簡単だった。ただし、曲面のトラックボールの上に養生テープを貼った時点で凸凹なのに、さらにその上からパテを押し付けたので若干凸凹している。養生テープの代わりに木工ボンドでも塗った方が良かったかしら?あと、トラックボールのボタンにサムレストが当たらないように少しラインを曲げているので余計に凸凹に見えるかも。

トラックボールのサムレストをダイソーのエポキシパテで作る 9
作成したサムレストを使う様子。ちょうど親指の第一関節の少し根本側の指が細くなっている部分にサムレストの角が当たる感じで、親指の第一関節から先はフリー。これは昨年作ったサムレストからの改良部分。

自分の親指の形状に合わせて作ったのでほぼぴったりだが、ちょっとだけ削り足りなくて指先方向の高さが僅かに(0.2〜0.4mm程度)高すぎる。まぁ、これは追々好きなだけ削る予定。というか、塊のないエポキシパテが当たったら作り直したい。
エポキシパテは1個100円なので躊躇なく作れ直せる。気力があれば・・

エレコムがオプション製品としてでもサムレストを出してくれれば済む話なんだけどねぇ。なんで絶壁の下に親指乗せを作らなかったのか謎。(1年前と同じ感想)

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fr24feedが正常に自動起動するようにする

この記事は、自宅に設置したアンテナとRTL-SDRレシーバで航空機の飛行状況を取得し、FlightRadar24にフィードして情報共有する話の続き。fr24feedはデータをフィードするソフトウエア。piawareはFlightAwareにフィードするソフトウエア。dump1090-faはRTL-SDRレシーバで受信したADS-Bの信号を文字にして出力するデコーダソフトウエア。

先日の設定で、fr24feedが一応正常に動いているようなのだが、システムを再起動するとfr24feedのFR24 MLATでフェイルが発生する。この状態だとFlightRadar24では「接続しているがオフライン」という扱いになるみたい。フィードが停止するようなのでそれは困る。

$ fr24feed-status
[ ok ] FR24 Feeder/Decoder Process: running.
[ ok ] FR24 Stats Timestamp: 2020-03-12 10:15:00.
[ ok ] FR24 Link: connected [UDP].
[ ok ] FR24 Radar: *-******.
[ ok ] FR24 Tracked AC: 0.
[ ok ] Receiver: connected (0 MSGS/ SYNC).
[FAIL] FR24 MLAT: not running ... failed!

要するに異常だが、これはfr24feedサービスを再起動すると正常になる。
つまりfr24feedの起動タイミングが悪いっぽい。

systemdによるサービスの起動順序とタイミングを調べてみる。

$ systemd-analyze plot > ~/systemd-analyze.svg
ホームディレクトリに出力されたsystemd-analyze.svgは一応画像形式だけど、ブラウザで見るのがおすすめ。

systemdのサービス起動順序 1
これによるとdump1090-faが起動してからfr24feedが立ち上がり、後にpiawareが起動している。fr24feedよりpiawareが先の方が良い筈なので順序指定をしてやれば良さそう 。しかし、仮にfr24feedをpiawareより後にしても、piaware起動開始とほぼ同タイミングだとまだ失敗する可能性がある。Linuxの普通の作法では、おそらくサービスはrc.localが実行される前に全て起動させるのだろうが、rc.localの中でdump1090exporterを起動する前に20秒ほどsleepする処理を入れているのでこれが待ち時間としては最適かもと思った。だから、fr24feedはrc.localの後に実行させることにした。これならpiawareの起動開始タイミングから20秒(と少し)後にfr24feedが起動する筈。

例によって fr24feed を停めて無効化してからサービスのファイルを編集して有効化させる。

$ sudo service fr24feed stop   ←サービス停止
$ sudo systemctl disable fr24feed ←サービス無効化

/etc/systemd/system/fr24feed.service (ファイルの最初の辺りを編集)
[Unit]
Description=Flightradar24 Decoder & Feeder
#After=network-online.target  ←元の設定をコメント化、または行削除
After=rc-local.service   ←変更後(追加した)

$ sudo systemctl enable fr24feed ←サービス有効化
$ sudo shutdown -r now   ←システム再起動

systemdのサービス起動順序 2
システム起動後に再度サービスの起動順序とタイミングを確認する。
今度は指定通りに最後の方のrc-localサービスが完了した後にfr24feedが起動している。

2020年5月21日追記:
上の起動タイミングをズラしただけで暫く満足していたが、これでもまだfr24feedのFR24 MLATがエラーになることがあった。そこで、もっと起動を遅らせることに。
上で編集したのと同じ /etc/systemd/system/fr24feed.service に1行挿入。LimitCORE=infinityの次あたりに。
ExecStartPre=/bin/sleep 90
これでfr24feedの起動をさらに90秒遅らすことができる。これだけ遅ければシステム起動直後の高負荷は完全に避けられるし、flightawareも安定した状態になっているはず。これならきっとFR24 MLATもエラーにならないことでしょう。

$ fr24feed-status
[ ok ] FR24 Feeder/Decoder Process: running.
[ ok ] FR24 Stats Timestamp: 2020-03-12 11:01:27.
[ ok ] FR24 Link: connected [UDP].
[ ok ] FR24 Radar: *-******.
[ ok ] FR24 Tracked AC: 7.
[ ok ] Receiver: connected (16266 MSGS/0 SYNC).
[ ok ] FR24 MLAT: ok [UDP].
[ ok ] FR24 MLAT AC seen: 4.

ステータス表示も意図したとおりになった。(確認はfr24feed起動後1分は待ってから)

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