Xiaomiの激安Wi-FiルーターRedmi AC2100の通信

Redmi Router AC2100

この「がとらぼ」で1年半ほど前に紹介 (前編/後編)したXiaomiの激安Wi-FiルーターのRedmi AC2100。使わなくなってすっかり忘れかけていたが、Xiaomiの製品についての最新情報を追いかけているニュースサイトXiaomiuiに何故か昨日(2022年4月10日)になって製品レビュー記事が掲載されてたのを見て久しぶりに押入れから引っ張り出してみた。

Redmi Router AC2100 電波停止設定
「がとらぼ」の中の人が購入したRedmi Router AC2100の技適の特例申請は廃止済みで再申請を行っていないのでWi-Fi電波を出しては使用できないが前回技適の特例申請で「廃止」を届け出る前にRedmi AC2100の設定でWi-Fiの電波を停止しておいたので有線LANで接続するだけなら問題ない。

このRedmi Router AC2100は中国のみの販売でUIが中国語だけ。英語モードすら無い。
そして、5GHz帯は5.2 GHzと5.8GHzに対応しているが日本では5.8GHzは利用できないので5.2GHzだけが利用可能。2.4GHz帯は日本と同じ。そして、技適が無いので日本国内でWi-Fiの電波を出すなら実験として特例申請が必要。

Wi-Fiアクセスポイント(ブリッジモード)としての動作は極めて良好で通信が詰まるようなこともなく高速で複数端末を接続しても安定していた。2020年夏の購入時の価格3,688円(送料172円込み)は鬼コスパといえる。

なんで使わなくなったんだっけ?

Redmi Router AC2100 通信内容確認
このRedmi Router AC2100は中華のサーバとの通信頻度が高すぎるんだった。

  • 183.84.5.229 Beijing HuaxiaYakue Network Technology Co., Ltd.
  • 161.117.95.80 api.miwifi.com ALICLOUD-SG
  • 47.89.66.200 broker.miwifi.com? Alibaba.com LLC 47.88.0.0/14
  • 47.89.66.201
  • 47.89.66.202
  • 47.89.66.203
  • 47.89.66.204
  • 47.89.66.205

上の8個(特に上の2つ)のIPアドレスとの通信頻度はかなり高い。ファームウエアの更新確認程度なら1日に1回程度で十分だと思うがのべつ幕無しで通信しまくる。通信量は少ないがウザい。
ちょうど1年前に通信を調べたときは「AC2100から7秒毎にapi.miwifi.comのAレコードとAAAAレコードを引いてたのが気になった」ということだったが、今回ダンプ内容を見ると名前解決してる記録が無いんだけど何故だろう。Wiresharkの表示の問題?Wi-Fiの電波を停止中はモードが変わって通信が大人しくなるとかあるのかしら?
上の47.89.66.20xの6個は固定ではなさそうで他にも多数(47.88.0.0/14以外も)あるようだがルーターは一定期間/再起動毎に「纏まったIPアドレス5,6個」と通信するみたい。

api.miwifi.comの名前解決をブロックするとXiaomiのウェブ http://www1.miwifi.com/miwifi_download.htmlでWi-Fiルーターのモデル別ファームウエアで直近の更新日やバージョン名、更新内容などが表示できなくなるので、このapi.miwifi.comは少なくともファームウエアのバージョン確認やファームウエアの提供などに関わっていると思われる。他にも何かに使われているかもしれないがそれは判らない。

  • 23.106.249.200 NTP ntp.sin1.sg.leaseweb.net
  • 80.241.0.72 NTP ntp.nic.kz
  • 119.28.183.184 NTP ホスト名が引けない TencentCloud
  • 18.180.64.47 NTP ap-northeast-1.clearnet.pw
  • 1.33.199.226 NTP ntp1.oag.co.jp Osaka Safety Glass, Corporation
  • 202.181.103.212 NTP sv1.localdomain1.com SRS SAKURA Internet Inc.
  • 133.243.238.243 NTP ntp-a2.nict.go.jp

時刻合わせのNTPは、ルーター起動後すぐに纏めて7個との通信を始めるが、その後の通信頻度はかなり低い。NTPサーバとの通信なのでそれで正しい動作だと思う。通信頻度が高すぎて福岡大の公開NTPサーバに迷惑をかけたTP-Linkの製品等が異常。

このRedmi Router AC2100をWi-Fiアクセスポイントとしてだけ利用する場合、つまりブリッジモードで使う場合はそのLANからインターネットに接続するのは別のルーターの筈。その別のルーターでRedmi Router AC2100のIPアドレスをブロックするとRedmi Router AC2100がインターネットとは通信できなくなる。AC2100に接続しているWi-Fiデバイスには影響しない(筈)。

/etc/nftables.conf (の一部)
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table inet filter {
  chain forward {
    type filter hook forward priority 0; policy accept;
    ip saddr 192.168.0.250 drop
    ip daddr 192.168.0.250 drop
  }
}

インターネットに接続するルーターでnftablesが動いている想定。192.168.0.250がRedmi Router AC2100のIPアドレスとする。
このフィルタ設定例は乱暴なのでRedmi AC2100のIPアドレスの通信(中継)を全て遮断する。Redmi Router AC2100はLAN内のNTPサーバを探そうともしないので時刻合わせもできないかも。名前解決は不明。LANのDHCPサーバがそのルーターで動いているならRedmi AC2100がDHCPクライアントだとAC2100が次回再起動後にネットワークに接続できなくなるかもしれないのでIP固定の設定が必要。DHCPサーバが別のIPアドレスで動いているならAC2100がDHCPでネットワーク設定する状態で問題ない。

または

/etc/nftables.conf (の一部)
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3
4
5
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7
table inet filter {
  chain forward {
    type filter hook forward priority 0; policy accept;
    ip saddr 192.168.0.250 tcp dport { 1-65535 } drop
    ip daddr 192.168.0.250 tcp dport { 1-65535 } drop
  }
}

nftablesを理解していないのでTCPの通信だけをブロックする方法がよくわからなかった。今回はTCPの宛先ポートを1-65535で指定して無理やりブロックした。標準のチェーンでTCPだけを制御するのがあるならその方が良いかも。
forwardのチェーンなので中継するパケットの送信元アドレス(saddr)または宛先アドレス(daddr)がRedmi AC2100のIPアドレス(192.168.0.250)でTCPの宛先ポートが1-65535の範囲ならブロックする。Redmi AC2100がインターネット(の中華サーバ)と通信する全て(殆ど?)はTCPなのでその望まない通信はこれでブロックできる。NTPは通る筈。

このRedmi Router AC2100にOpenWRTの英語ファームウエアを焼けばUIが中国語でなくなるだけでなく中華サーバとの謎通信も無くなると思うけど、改造ファームウエアは技適の特例申請がアウトになると思うので「がとらぼ」で書けなくなる。だから諦める。中国語UIはブラウザの翻訳機能でなんとかなるし、謎通信対策は上のRedmi AC2100のパケットブロックで十分かも。

AdGuardで広告ブロック (Android)

広告だらけのウェブサイト
©いらすとや.

Androidで広告ブロックする方法として「がとらぼ」では過去にDNS66プライベートDNSについて採り上げたが、今回はRoot化不要でほぼ完全に機能するAdGuardについて。

AndroidやiPhoneは通常はOSレベルで自由度が低いのでユーザーがやりたい放題にはできない。Google Playで提供されるアプリはGoogleで確認済みの行儀の良いものに限られる。Root化/脱獄すれば自由度は高まるがセキュリティ的によろしくないしRoot化/脱獄そのものが一部のユーザーに限られる。AdGuardの公式サイトで提供されるAdGuardアプリはGoogle Playで提供されているものとは違うのでこれを使うとなると公式サイトからDLしたとしても「野良アプリ」扱いとなる。自身のポリシーで野良アプリは使わないと決めている場合はNGかもしれないが、Root化無しで行儀の悪い目的を達成できるものとしてAdGuardは完成度の高いアプリの1つなので選択肢に入れたいところ。そういうアプリがAdGuardしかないというわけではないので念の為。名前解決で広告ホストのIPアドレスを正常に取れないようにするDNS66のようなアプリ、同じく名前解決でホスト名のIPアドレスを正常に取れなくするプライベートDNSのような広告ブロックの方法では広告枠が「から」或いは四角い枠として「空き地」で表示されるがAdGuardでは空き地が無い状態で表示されるので見栄えが良い場合がある。この機能がアダになることもあるけど。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 1
AdGuardはGoogle Playにあるが、その説明に書かれているとおり「SamsungインターネットブラウザとYandexブラウザのみ」で広告をブロックするもの。そんなブラウザは死んでも使いたくないのでこのアプリはNG。Google PlayにあるAdGuardはインストールはしないこと。

AdGuardのインストール

AndroidスマホにAdGuardをインストール 2
https://adguard.com/ja/で「AdGuard for Android」 (スマホブラウザで)または、「AdGuard広告ブロッカー」(PCブラウザ)をダウンロードする。AdGuard VPNは今回はダウンロードしない。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 3
Google Playのアプリではないので野良アプリ扱い。有害ファイルの可能性がある旨の表示が出るが、無視してダウンロードを続行する。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 4
ダウンロードが完了したらそのファイルを開く。通常は、怪しいファイルを開くのはNGだが、今回はadguard.comのファイルは信頼することにする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 5
ダウンロードしたファイルを開こうとするとAPKアプリファイルなのでインストールするか尋ねられる。今回の記事では当然「インストール」する。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 6
この画面はスマホメーカーによって出現の有無や画面デザインが異なるかも。セキュリティスキャンされて問題なければ「安全です」が表示されるので右下の「開く」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 7
ブライバシーポリシーの確認画面では、チェックボックス2つが表示されるが、チェックしないで「同意する」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 8
アプリ設定の選択画面。今回は、「詳細な設定(所要時間5分)」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 9
検索エンジンで検索結果に表示される広告を抑制したいなら「ブロックする」をタップ。そうでなければ「ブロックしない」をタップ。広告ブロックアプリをインストールしたいと思う人の多くは「ブロックする」だと思う。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 10
SNSウィジェットが表示されたときに「いいね!」「シェアする」などのボタンの表示を抑制したいなら「ブロックする」をタップ。そうでなければ「ブロックしない」をタップ。広告ブロックアプリをインストールしたいと思う人の多くは「ブロックする」だと思う。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 11
その他の邪魔なポップアップを抑制したいなら「ブロックする」をタップ。そうでなければ「ブロックしない」をタップ。広告ブロックアプリをインストールしたいと思う人の多くは「ブロックする」だと思う。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 12
Youtubeアプリで広告表示を抑制する方法が表示されるので「なるほど」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 13
トラッキングなどによる個人情報やデータ収集から保護するレベルを選択する。デフォルトの「快適」で問題ないので「続行」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 14
セキュリティ機能を有効にするか尋ねられるので「いいえ、後で」をタップする。
間違って「はい、無料でお試し」を選択してしまった場合はその次の画面でAndroidの「戻る」ボタンをタップすれば↑(この)の画像の画面に戻る。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 15
ローカルVPNはスマホ内に通信の迂回路を作るもの。インターネットの何処かと接続するようなVPNではない。
このAdGuardアプリは、広告をブロックするためにローカルVPNを使う方式。このローカルVPN作成を行わなければ機能しないと思ってよい。
当然「ローカルVPNを作成」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 16
ローカルVPSをオンにするために「OK」をタップする。画面上部のステータスバーに(鍵)アイコンまたはVPNアイコンが表示されればVPN接続完了。
ただし、ローカルVPNをオンにしただけでは殆どの広告はブロックできない。その対応は2つ下の画像から。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 17
AdGuard Premiumの画面が表示されるが、今回は使わない。Androidの「戻る」ボタンをタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 18
AdGuardアプリのメイン画面が表示されるが、案内レイヤーが邪魔。スマホの機種やOSのバージョンによっては表示が見えにくくなっていることがあるかもしれないが、「ヒントを無効化」をタップする。

HTTPSフィルタリングの有効化

AndroidスマホにAdGuardをインストール 19
案内レイヤーが消えてメイン画面が表示される。一番下の黄土色部分の「HTTPSフィルタリングはオフになっています」だと殆どの広告はブロックできない筈。AdGuardアプリをインストールしたにもかかわらず広告が表示されるという人はおそらくHTTPSフィルタリングが無効のままだと思われます。
「オンにする」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 20
HTTPSフィルタリングの説明が表示されるので「次へ」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 21
引き続きHTTPSフィルタリングの説明が表示されるので「次へ」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 22
AdGuard証明書(CA証明書)のダウンロードを行うので「すぐに保存する」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 23
証明書ファイルをダウンロードするためにAdGuardアプリにストレージへのアクセスを許可しなければならない。
「許可」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 24
ダウンロードするファイル名がadguard_******.crtであることを確認して「保存」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 25
ダウンロードした証明書のインストールはAdGuard上からではなくAndroidの設定から行う。その方法の説明が表示される。「セキュリティ設定を開く」をタップするとAndroid設定の中のセキュリティ系設定のメニュー画面が表示されることになる。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 26
「暗号化と認証情報」(メニューの項目名は異なるかも)をタップする。
見つからない場合はAndroid設定の検索欄で「証明書」などのキーワードで検索すると「証明書のインストール」のような項目があると思われます。(それを開くと次の次の画面へ)

AndroidスマホにAdGuardをインストール 27
「証明書のインストール」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 28
AdGuardの説明では「証明書をインストールする」とは書かれているが証明書の種類が指定されていない。AdGuardの証明書はCA証明書なので「CA証明書」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 29
CA証明書をインストールすると本来信頼できない相手との通信が「信頼できる通信」になる可能性があるが「あなたのデータが公開されます」はちょっと意味不明。しかし、CA証明書をインストールしなけば進まないので「インストールする」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 30
内部ストレージの最近のファイルが表示されるので先にダウンロードした証明書ファイルadguard_******.crtをタップする。これで証明書のインストールが完了する。Android設定側の画面にはもう用は無い。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 31
AdGuardアプリに戻ると「HTTPSフィルタリングが有効になりました」になるので証明書は正しくインストールできている。「OK」をタップする。
なお、その上のメインスイッチが何故か無効(オフ)になっていたのでこのスイッチを確認の上で有効(オン)にする。(次へ)

AndroidスマホにAdGuardをインストール 32
AdGuardのメインスイッチが無効なら有効(オン)にする。後で何かあって一時的にAdGuardを無効化したいときはAdGuardアプリを開いてこのスイッチで無効/有効を切り替える。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 33
AdGuardを有効化するとVPN接続になり「保護は有効です」が表示された状態で、画面上部のステータスバーに(鍵)アイコンまたはVPNアイコンが表示される筈。

AdGuardを有効化したら後は普通に使える。ブラウザだけでなく他の一部アプリの通信でも広告がブロックされる筈。(ウェブサイト内で完結する広告やブロック対策された広告は表示されることがあります。)アプリ内広告の多数は今回インストールした無料版のAdGuardではブロックされないので以前に上げたAdGuardのプライベートDNSを利用するのが良さそう。有料で構わなければAdGuard Premiumでライセンスを購入するのもアリでプライベートDNSよりもブロックの確実性は上がりそう。

インストールした証明書の確認

AndroidスマホにAdGuardをインストール 34
Android設定のセキュリティ関係のメニューから「暗号化と認証情報」を開く。
「信頼できる認証情報」を開く。
メニューや項目が見つからない場合はAndroid設定の検索欄で「認証」などのキーワードで検索する。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 35
「信頼できる認証情報」(証明書管理画面)を開く。
「ユーザー」(ユーザーインストール分)タブを開く。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 36
ユーザーインストール分のCA証明書リストにAdGuard Personal CA証明書が表示されるのでタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 37
AdGuard Personal CA証明書の内容を確認することができる。また、AdGuardアプリをアンインストールした際にはこの画面で「削除」をタップしてAdGuard Personal CA証明書を削除する。これは手動で行う必要がある。
証明書を確認しただけなら「OK」をタップする。

AndroidスマホにAdGuardをインストール 38
Android設定から見ることができるAdGuardのVPN用に作成されるユーザー認証情報。Android設定の中の項目が見つからない場合はAndroid設定の検索欄で「認証」などのキーワードで検索する。

たとえばYoutubeだと無料版のAdGuardではYouTubeアプリを使っての視聴では公告をブロックできないが、YouTubeはブラウザで利用できるサービスなのでブラウザでhttps://youtube.comにアクセスすればブラウザ上では公告無しで視聴できる。他もウェブで提供されているサービスはブラウザで利用すれば公告をブロックできることも。ブラウザで利用できないサービスでプライベートDNSを設定しても公告をブロックできないものは無料版AdGuard以外の何かで対応する方が良さそう。

広告をブロックすると「がとらぼ」は正常に表示できない
AdGuardを有効にするとウェブサイトの閲覧時に広告を表示しない。AdGuardはその広告非表示のためにページの一部(ブロック)をフィルタリングして広告欄そのものを消滅させる。つまりページ(ウェブサイト)の作者の意図した表示ではない状態に変更する。このような行為を嫌うウェブサイトの作者は非正常なページ(ソース)を提供して、ページの一部が阻害されずに完全な表示が行われる場合だけにブラウザ上でソースに変換処理を行い表示を正常化させるという方法で対抗することができる。ウェブ制作者側でCSSを使いページの一部の表示/非表示を切り替えるような小細工はあまり意味がないのでソースレベルで対応するのが良いと思う。
「がとらぼ」では2021年夏にそのページソースレベルで非正常なページを出力してページの一部が非表示ではない場合にブラウザ上で正しく変換表示させる広告ブロックの雛形について記事にしていましたが、2022年2月末にこの「がとらぼ」に適用してみました。(記事+αの処理をしています) 最初、2022年3月末って書いてたけど錯誤
AdGuardの有効状態でこの「がとらぼ」の一部の記事(ブログ系記事)を表示すると記事本文が文字化けして読めなくなります。HTMLソース自体が文字化けしているためHTMLソースを表示しても読むことはできません。

ADS-B Exchangeにフィードする

飛行機雲
©いらすとや.

過去に FlightAwareFlightradar24 にフィードする記事を書いた。
これらにフィードする手順はインターネットに多くのドキュメントがあるので何も知らない人でもなんとかなる。ただし、FlightRadar24のフィーダー用のソフトウエアは一部のアーキテクチャ向けバイナリだけが用意されていて自分でビルドするという選択肢が無い。そしてSBC用としてはarmhf用は用意されているがarm64用は提供されていない。OSにarmhfに対応するためのライブラリが用意されていればarm64なSBCでarmhfのソフトウエアを動かすことができる場合もあるが、対応が無い或いは中途半端に用意されている場合は動かないということになる。そして結構多くの人がこれに困らされている。OrangePi Zero2というSBCだとorangepi.orgで提供されているdebian busterではarmhfのバイナリを動かすことができたが、2021年末〜2022年初頃のarmbianでは dpkg --add-architecture armhf をやっても、思いつくかぎりarmhf用ライブラリパッケージを追加してもarmhfバイナリはエラーで動かなかった。ダメな場合はちょっと頑張っただけではムリみたい。

ということで2022年になってOrangePi Zero2のOSをarmbianにしたらFlightradar24へのフィードができなくなった。
そこでFlightradar24に代わるフィード先を探した。

今回は軍用機などをフィルターしない(隠さない)、そして商用サービスではないことが謳われているADS-B Exchangeにフィードすることにした。

インストールと設定

dump1090-faやpiawareを(ビルドして)インストールしている環境では追加が必要なパッケージは特に無いよう。
基本的には https://github.com/adsbxchange/adsb-exchange のドキュメントに書いてあるとおりでいけるが、/tmpで実行というのは/tmp用のRAMディスク容量がギリギリのSBCでは困る場合があるのでホームディレクトリで実行した。以下を始める前に、dump1090-faが稼働していることを確認。(dump1090-faで収集したデータをADS-B Exchangeにフィードするので)

$ sudo -s
# wget https://adsbexchange.com/feed.sh
# bash feed.sh

feed.shは最初に#!/bin/bashが指定されているので chmod +x feed.sh で実行属性を付けてfeed.shを実行するのもアリだが、bashのPathが/usr/bin/bashなどということもあるのでbash feed.shの方が確実。編集したり実行属性付ける必要ないし。

幾つか質問される。

ADS-B Exchangeにフィードする 1
セットアップをするかどうかを聞かれるので[Tab]キーで「Yes」を選択して[Enter]

ADS-B Exchangeにフィードする 2
ADS-B ExchangeではフィーダーでModes S MLAT(マルチラテレーション)が重視されているよう。
MLATが有効なフィーダーはMLATマップに表示される。(後述)
で、フィーダーの登録地点やフィーダー名などが表示されるが、そのフィーダー名をここで登録する。名前は任意で英数字やハイフンなどが利用可能。MLATマップは不特定多数の人に見られる可能性があるものなので個人を特定できるような名前や設置場所の具体的な場所を特定できる名前はあまりオススメできない。なにかポリシーがあってMLATを無効にするなら「0」を入力する。

ADS-B Exchangeにフィードする 3
フィーダーの場所(もっといえばアンテナの位置)の座標で緯度を入力する。赤道より北側は普通に数字だけ。南半球ならマイナスの数字。小数点以下は5桁以上が必要らしい。(例: 35.685379)
Googleマップや国土地理院の地図などで座標は調べられるので地図からアンテナの正確な位置の緯度を入力。国土地理院の地図なら、拡大してアンテナの設置位置に地図中央の「+」マークを合わせる。その状態でURL欄を見ると緯度と経度が表示されている。また、窓の左下の隅に標高(海抜)が表示される。
デタラメ/不正確な座標を入力した場合はMLATで情報の不整合が発生するのでおそらく信頼されないフィーダーとしてMLATからは除外されることになるのではと。

ADS-B Exchangeにフィードする 4
アンテナ設置場所の座標の経度を入力する。東経なら数字だけ、西経ならマイナスの数字。小数点以下は5桁以上が必要らしい。(例: 139.753368)

ADS-B Exchangeにフィードする 5
アンテナの高さ(標高+地上高)を入力する。先の国土地理院の地図でアンテナ設置場所の標高を調べ、その標高とアンテナの地上からの高さを足した数値を入力する。メートルの場合は数字の後に「m」を付ける。(例: 123m)

ADS-B Exchangeにフィードする 6
さらに設定(自動)やサービスの有効化/開始(自動)を行いADS-B Exchangeへのフィードを始めてよいか確認を求められる。
ここまで何かエラーが出ていなければ常識的には[Tab]キーで「Yes」を選択して[Enter]。インストーラーは良くできているようなのでDebian/Ubuntu系のディストリビューションならエラーにはならないと思われる。

ADS-B Exchangeにフィードする 7
しばらく黒画面にズラズラと文字が表示されてインストールの続きと設定が自動で行われる。dump-1090-faから情報を取る辺りも自動で設定される。あとで設定ファイルで変更もできる。
正常にセットアップが完了するとADS-B Exchange用のサービスが有効化されサービス開始。(自動でフィードが始まる)
正常にフィードされているかを確認するためのウェブURLが表示される。

ADS-B Exchange側でフィードを受けてからででなければ確認できないので、↑の確認ページを表示するのは画像の画面になってから5分後以降に行うことになっている。

確認は、フィーダーのPCまたはSBCと、確認用ブラウザのPCまたはスマホ等のグローバルIPアドレスが同じであること。(フィーダーと確認端末が同じ家庭LANなら特に意識不要)
スマホで確認する場合はフィーダーと同じLANのWi-Fi接続であることを確認すること。モバイル通信になってたらNG。

ADS-B Exchangeにフィードする 8
https://www.adsbexchange.com/myip/ を表示した。
フィード開始前または正常にフィードできていない場合はこのように (赤の困り顔)が表示される。

ADS-B Exchangeにフィードする 9
正常にフィードできている場合は、 (緑のニコちゃん)が表示される。MLATのフィーダー名の欄で「0」を入力してMLAT無効にしている場合はMLAT connectionは (赤の困り顔)になる筈。

ADS-B Exchangeにフィードする 10
https://adsbx.org/sync を表示した。Interactive MLAT server mapという小さな世界地図をクリックする。

ADS-B Exchangeにフィードする 11
おそらく最初は世界地図状態で表示される筈。地図の表示位置を日本にして拡大して自身のフィーダーのアンテナ設置位置付近を表示する。フィーダーの○にポインタを合わせるとMLATフィーダー名が表示されるので自身のフィーダーを探す。 ぱっと見たら自分のフィーダーの位置がモロバレじゃんと思うかもしれないが、座標の桁数が小数点2桁に丸められていて地図上の表示も多くの場合は実際とは異なる地点(数kmほどズレる)に表示されるので安心して良いかと思う。ただし、キリの良い座標にあるフィーダーだと区市郡/町村単位でくらいはバレるかもしれない。自宅から半径数kmの範囲にご近所さんが存在しない家も。
自身のフィーダーをクリックすると左列に自身のフィーダーの情報が表示される。また、MLATで連携中の他所のフィーダーと緑の線で結ばれて表示される。連携するフィーダーはある程度離れた位置で(同じ色の線で)三角形を描ける位置にある筈。また、他所の2つのフィーダーだけでなくもっと多くのフィーダーで線がつながる。入力した座標や標高がデタラメだったりフィーダーの持っている時刻がズレていたりするとMLAT連携が上手くいかない。その場合はMLATを有効にしていても他所のフィーダーと線が繋がらなかったりMLATの実績が0のまま或いはほとんど増えないかもしれない。フィーダーのNTPの設定は必須。(GPSモジュールつないで数ms精度以上のNTPサーバ動かすのが確実。)

ADS-B Exchangeにフィードする 12
左列の自身のフィーダー情報が表示されているところにある「Sync stats」リンクをクリックするとこの画面が表示される。MLATで繋がっている他所のフィーダーとの同期カウント数や同期エラーなどが表示される。画面は短い時間で更新されて表示されるピアの情報が変わる。飛行している航空機が非常に少ない時間帯やMLATがうまくいかなければリストに表示されるピアの数が0または非常に少ないかも。自身のフィーダーから半径数百kmに他所のMLAT有効のフィーダーが無ければ自身の設定が良くてもダメかもしれない。

FlightAwareやFlightradar24と違ってフィーダーがADS-B Exchangeの公式サイトでアカウントを取得してログインしてというのは無いみたい。

他のツールの類はGitHubのADSBexchange.comのリポジトリを見るといろいろあるよう。(試していない)

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