クルマの原状回復 ベトベトで動きが悪いリアハッチオープナーのゴムカバーを交換

クルマの原状回復 ベトベトで動きが悪いリアハッチオープナーのゴムカバーを交換
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クルマが古いということもありあちこち悪くなっています。これまで近代化改修を頑張ってきましたが経年劣化で悪くなってきたところを直すのも大事です。
今回は、リアハッチ(後部扉)を開くスイッチの防水ゴムカバーが長い年月で加水分解してベタベタを通り越して粘土のようになっていたのを直すことにしました。2010年前後のトヨタ車のトランクやリアハッチで多く採用されていた部品のようですし、新車から数年でベタベタし始めるようなので多くの人が気になっていた部分だと思われます。うちのクルマは夏は下手に触ると手に溶けたゴムが付きますし指紋の中に入り込むと黒いのが取れなくて苦労しましたし、冬は変形して固くなったゴムカバーが中のスイッチを中途半端に押し続けた状態になり後部扉が開かないことが多々で困っていました。ゴムカバーを含むスイッチ全体を交換するのが良さそうですがコスパが悪いようです。非純正品のゴムカバーだけを自分で交換するなら1,500円以下のようです。

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封筒で届いた中身です。上から交換用のネジ2本、ゴムカバー本体、交換作業で使用するためのドライバーです。画像ではゴムカバーの外側になる面が見えています。

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ゴムカバーの内側になる面です。内側の端の部分は折り返されていて潰れた袋状になっています。ここをプレート2枚で挟むことで防水を保つようです。

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うちのクルマの後部扉です。扉中心の銀色の部分がガーニッシュと呼ばれる部分です。これは飾りというよりがナンバー灯の庇です。その庇の下側の左寄りに扉を開けるスイッチが隠れています。

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リアハッチを斜め下から覗き込んだところです。黒い扉でスイッチも黒なのでよく見えませんが赤枠の部分が凹んでいてそこにスイッチがあります。(次)

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ライトで照らしました。長いバー状のスイッチで全体が黒いゴムで覆われています。このゴムカバーが凸凹しているのは溶けたゴムが手で押されたことにより変形したものです。この記事作成時は寒い時期なので軽く触っただけでは手にゴムがつくことはありませんが、夏場は迂闊に触ると苦労することになります。写真では見えにくいですがゴムカバーの中央部分にはひび割れもあります。このヒビはまだカバー内部に貫通してはなさそうですが破れるのも時間の問題だと思われます。

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購入したゴムカバーに同梱のドライバーはナンバープレートにぎりぎり干渉しないところで90度曲がっていてこれでネジを緩めることができそうですが、頑張って45度ほど緩めたところで断念しました。結構かたいのと力が入れにくいというのもありますが、仮にネジを外してスイッチ全体を引きずり出してもケーブルの長さに余裕がないのでゴムを剥がす作業が難しそうというのが最大の理由です。(13インチAndroidナビの後部カメラ設置でガーニッシュを外した際に確認済み)
ゴムカバーが新品で簡単に外せる状態ならカバーを外してスイッチを開けてケーブルのカプラを抜いて机で作業というのができたのでしょうが、ゴムカバーが溶けてスイッチユニットをバラせない状態なので、もどかしい感じです。

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リハアッチの内張りを外してガーニッシュの固定用ナット4本を外し、ガーニッシュを捲った状態です。ゴムカバーの中心に細長いバーのような凸がありますか、それがバースイッチ本体の形状です。そのバースイッチに溶けたゴムが纏わり付いてスイッチの動きが悪くなっています。というか、ゴムによってスイッチが常時中途半端に押されたままになっています。

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ガーニッシュを外したのでケーブルの長さに余裕がある状態で作業できます。

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ゴムを剥がしている途中です。寒い時期なので溶けたゴムが少し硬めになっていて粘土状態です。

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ゴムカバーの中心部分を破り取りました。白いバースイッチに少しだけ黒いのが付いているのは溶けたゴムです。 周囲のゴムはベッタリなのでヘラで削り落とします。

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ほとんど削り落としましたが、ブチルゴムのような黒いゴムがクリーム色の樹脂をコーティングするかのように膜になって残っています。しかし、この膜は頑張っても取れませんでした。ネジ穴まわりに少し残っているゴムはこの後にもう少し頑張って削り取りました。画像に見えている黒いプレートと、その裏にもう一枚プレートがあるので新しいゴムカバーの内側の折り返し部分がその2枚のプレートの間に挟まるように被せます。

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新しいゴムカバーを取り付けてネジ止めまで終わっています。画像ではゴムカバーの中央部分が少し浮いているようにも見えますが問題ないようです。
ゴムカバーが新品ということもありスベスベした感触です。バースイッチに纏わり付いてたゴムがなくなったのでスイッチの動きも良く、正常に扉が開くようになりました。

うちのクルマではガーニッシュの取り外し/取り付けが面倒な部分ではありましたが、難易度ととしては低いと思われます。ガーニッシュを外すと周囲がホコリまみれになるのでマスクをして作業を行うのが良さそうです。溶けたゴムを素手で触ると(寒い時期でも)爪や指紋の溝の中までゴムが入り込んで洗ってもなかなか取れません。こんな溶けるゴムを採用したやつ出てこいって感じです。

クルマの原状回復シリーズは今後いくつか予定しています。

バルブ型 Bluetooth TPMSセンサーの取り付け

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け

冬用タイヤにキャップ型TPMSセンサーを取り付けましたが、夏タイヤにはまだTPMSセンサーを取り付けていません。キャップ型センサーを外して夏タイヤに取り付けるのでも良いかと思いますが、キャップ型TPMSセンサーは空気を入れたり抜いたりの度にセンサーをバルブから取り外す必要があります。一応空気漏れ防止のために樹脂ワッシャーを用意していますが、古いワッシャーを外す、新しいワッシャーを取り付けるのに苦労するのが嫌なのでバルブ型TPMSセンサーを買おうと決めていました。ちょうど(昨秋)新品の夏タイヤを購入していたこともあり新品タイヤへの交換時にセンサーを取り付けようと思いました。

今回購入したTPMSセンサーです。バルブ型は「BT 5.0 Internal」です。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 1
封筒に入って届きました。(AliExpressの混載便)
大きなパッケージではなく軽いです。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 2
封筒の中はこの箱。マグネット付きのフタで高級感?を持たせています。
手前側の面の「内置/Built-in」に黒い丸シールが貼ってあるのでバルブ型TPMSセンサー。「外置/External」だとキャップ型TPMSセンサー。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 3
背面側は何か書いてあるけど重要ではありません。CEやFCマークがあるので認証はあるらしいことは判ります。
このパッケージ及び中身のどこにも認証の詳細や認証番号は書かれていません。認証番号(ID)が無いと技適の特例申請で困るので注文する前に確認してますが。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 4
自動車用なのでバルブ型TPMSセンサーは4つ入っています。他に取説と、写っていませんがバーコードカードが入っていました。(次の画像)

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 5
取説とバーコードカード。取説は英語と中国語です。キャップ型センサー向けの内容が多めでバルブ型センサーで役に立つことはほぼ書かれていません。
スマートフォンで使用する場合はこのTPMS用のアプリでバーコードカードを撮影することで簡単に4つのセンサーを登録できます。しかし、今回はスマートフォンではなくAndroidナビなので(撮影できないため)バーコードカードは使えません。バーコードと共に書かれている6文字の英数字コードを4つ手入力することになります。面倒というほどではありませんが。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 6
センサーの裏側にはバーコードが書かれています。この黒い部分の内側に電池が入っていますが、フタは接着してあるようで基本的には交換不能です。無理やり剥がせば交換することも不可能ではありませんが、電池交換の頃にはバルブ自体も悪くなっているでしょうからバルブ型TPMSセンサーまるごと交換になると思われます。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 7
表側です。この面には穴が空いているので気圧測定をここで行っていると思われます。6角のネジが見えていますが、このネジを緩めることで少しだけ角度を変えることができます。大きさ比較用の単3電池とTPMSセンサーの黒い部分の長さはほぼ同じです。また、銀色のバルブ部分も単3電池とほぼ同じ長さです。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 8
バルブの筒の内側、バルブコアの先端部分はこんな感じ。普通に空気を入れたり抜いたりできます。この点でキャップ型TPMSセンサーに勝ります。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 9
キャップ込みでTPMSセンサー1つの重量は32gです。銀色部分はアルミなので軽いです。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 10
バルブ(筒)部分の黒い樹脂がホイールの穴に嵌る部分。ホイールの外側からワッシャー、スリーブで固定。最後にバルブを汚濡損から防ぐキャップ。銀色部分はすべてアルミです。

この製品はBluetoothの電波を使用しますが、製品に技適マークがありません。基本的には、技適マークの無い製品は日本国内で使用できません。ただし、「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」が利用できます。がとらぼでは過去に何度も出していますが、一応。 届け出を行えばどんなデバイスでもOKというわけではありません。BluetoothやWi-Fiなどの通信で、日本国外で日本の技適に相当するような認証を得ている製品である必要があります。全く出処のわからないような製品や自作のデバイス、許可されない出力や周波数を使用するものはダメです。SIMカードを使うLTEなどのモバイル通信もダメです。(スマートフォンなどは、ダメなのはモバイル通信だけでWi-FiやBluetoothは可)
TPMSセンサーの場合、特に中国で販売されている製品の多くは使用周波数と電波出力強度、認証取得の点で技適未取得機器を用いた実験等の特例制度の対象外になるようです。日本のアマゾンで販売されてる中華TPMSもNGが多いかと。
今回の製品は事前に販売店に問い合わせてFCC(米国連邦通信委員会)、他で認証を得ていることを確認しています。届け出に必要なFCC IDだけで良かったのですが、FCCと他の認証の書類のPDFまでくれました。販売する製品についてよく知っている販売店はありがたいです。AliExpressの販売店だと多くが「FCCなにそれ美味しいの?」みたいな反応だったりデタラメを教えてくるとかで困るんですよね。

FCCの場合は、FCC IDからその認証の内容を確認できるサイト(fccid.ioなど)で確認するのが無難です。その他の認証でも同様に検索できるようです。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーのFCC資料 1
FCCのテストレポートの1ページ目です。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーのFCC資料 2
デバイスの中身です。右側の画像で密封のフタをこじ開けた(プチ破壊した)様子が見て取れます。電池が切れた後、どうしても買い換えずに電池を交換して使いたいという場合はこうすることになります。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーのFCC資料 3
測定試験の様子です。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーのFCC資料 4
こういうレポートがいっぱい。(次の画像も)

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーのFCC資料 5

日本の技適もこういう測定やらなんやらの評価を行うのと書類を揃えるので百万円?以上の金がかかるんでしょうね。本当に全然知らないけど。

今回は、バルブ型TPMSセンサーなのでホイール側(タイヤの内側)にセンサーを設置する必要があります。つまり、ビードを落として取り付けることになりますが、夏タイヤが古くて減っていたこともあり新品タイヤへの交換ついでにTPMSセンサーを取り付けて貰うことにしました。これなら、TPMSセンサーを装着した状態でバランス調整をして貰えるので好都合です。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 11
今回のタイヤ交換は、持ち込みタイヤ交換専門店の「たいやまいばら」さんを利用させて貰いました。ネットで購入したタイヤを安く取り付けてくれるということで願ったり叶ったりです。国道21号線と国道8号線が接続する西円寺交差点からちょうど1km東に進みローソン(とGS)手前の信号を左折して踏切を越えたところにあります。店舗移転から半年程度らしく建物と設備が綺麗です。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 12
旧タイヤを外している様子。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 13
新しいタイヤをホイールに嵌めている様子。ホイールは昨秋に一応は洗浄して汚れは落としてますが、古い鉄チンでサビがすごいです。汚くてスミマセン。いつかサビを落として塗装するつもりです。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 14
バルブ型TPMSセンサーを取り付けている様子。写真はこれからスリーブを嵌めようとしているところです。

バルブ型 bluetooth TPMSセンサーの取り付け 15
TPMSセンサーの本体(黒い樹脂側)はタイヤの中に収まることになります。(画像中央)

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キャップは嵌めていませんが、バルブの先はこんな感じになります。

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タイヤに空気を入れてビードが上がった状態。

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タイヤのバランス測定をしている状態。この後、ウエイトを付けて完成。

バランス調整は設備を持たない個人では無理として、タイヤの付け替えだけならビード落としサポーターなどを利用して自分で行うこともできると思います。とはいえ時間はかかるし、もう2度とやりたくないなどとグチをこぼすことになったかと思います。専門店は短時間でサクッと交換してくれたので頼んで正解でした。アマゾンでタイヤ購入時のオプション「取付・交換サービス」のタイヤ付け替え料金よりだいぶ安かったし。

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このTPMSセンサーはBluetoothタイプなのでスマートフォンやAndroidナビなどで直接受信します。そして、利用にはスマートフォン/Androidナビ側でアプリが必要です。そのアプリはTPMSIIです。Advanced TPMSも使える筈ですが、現在のバージョンはタイヤバインドにバーコード読み込みしか対応していないようでビルトインカメラが使えないAndroidナビでは利用できません。TPMSIIは野良アプリではなくGooglePlayからインストールするものなのでやや安心です。

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TPMSIIの設定画面です。Language Settingがオン/オフスイッチなのが謎ですが、オフなら英語(デフォルト)でオンなら中国語です。この2ヶ国語以外は未対応です。他はTPMSアプリとしては常識的な内容です。前輪用と後輪用で設定を分けることができます。(というか、前後それぞれの設定が必須)

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タイヤとセンサーのバインドはバーコードカードを使うScan Bindを含め4種類に対応します。AndroidナビだとManual Bind(手動バインド)で良いかと思います。

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手動バインドの画面です。4隅のリングがそれぞれのタイヤを示します。リングをタップして、そのタイヤにバインドするTPMSセンサーのコードを入力します。どのタイヤにどのセンサーを入れたかメモしてない場合は、テキトーに4つのリングそれぞれにバーコードカードに書かれている4つのコードを入力します。
バインド前に、タイヤ(+センサー)を遠くに置いて、1つだけ近くに運び、どのリングに空気圧と温度が表示されるか確認します。どのタイヤか判明したら、そのセンサーのコードを正しい位置のリングに入力しなおします。または遠くから持ってくるというのが無理なら、タイヤの空気を入れるなり抜くなりしてどのリングで変化が発生したか確認して正しい位置のリングにコードを入力しなおします。(またはリングに対応する正しい位置にタイヤを取り付けます)このTPMSアプリは前回のキャップ型TPMSセンサー用アプリ(SYTPMS)のようにタイヤローテーションしやすいようには出来ていないようなので、タイヤローテーションしたらコードの手入力が必要そうです。

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新品タイヤをホイールに取り付けたばかりなので空気圧が高めになっています。クルマに装着する際には適正空気圧まで落とします。今回、新品タイヤへの交換を行ったのが3月上旬で、その後に雪が降る可能性があるためまだクルマには装着していません。新品タイヤに交換したタイヤ+ホイールをクルマに積み込み持ち帰ってガレージ内のクルマの近くに積み上げています。その状態でTPMSセンサーのバインドは可能で状態も表示できます。

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